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モンキーピーク1巻
ネタバレ感想

山の中を列をなして歩いている集団。

製薬会社のレクリエーションを兼ねた登山だが、日頃身体を動かすことのない社員は、息があがって苦しそうだった。

それでも、社長の企画では参加しない訳にはいかなかった。

 

 

モンキーピーク

数班に別れて進んでいく製薬会社の社員たち。

 

早乙女稜がいる3班は、性格が少しキツイ先輩女子の佐藤が班長としてメンバーを率いていたが、研究職でひ弱な岡島が遅れ出すと、容赦なく声を荒げていた。

モンキーピーク

著者名:粂田晃宏 引用元:モンキーピーク1巻

 

 

そんな彼女を年長で登山経験が豊富な部長が諌めながら、何とか前に進んでいた。

 

 

部長曰く、世界で一番死者を出しているのは日本の谷川岳らしい。

 

そしてこれから登るしらび山の先にある岩砕山は、世界で二番目に多くの死者を出している。

別名「鬼猿岳

鬼の猿が住むと伝えられる魔の山。

 

そう言って怖いことを話し出すが、目標はしらび山なので部下たちは一先ず胸を撫で下ろす。

 

 

やがて切り立った崖を鉄はしごで登る場所に来た。

 

遅れ気味の岡島から先に登らせるが、彼は高さに硬直し、もう少しというところで足を踏み外してしまった。

 

下で見守っていた全員が落ちると思った瞬間、崖の上から伸びた手が彼を掴み、ギリギリで落ちずに済んだ。

 

岡島を助けたのは宮田

早乙女とは旧知の仲だった。

 

スーツに革靴なのは、同僚に騙されてあっさり信じてしまったからだった。

モンキーピーク

著者名:粂田晃宏 引用元:モンキーピーク1巻

 

 

 

岡島は弱音を吐き続けるが、そこから見た景色が綺麗で、なんとか他の班が待つテント宿泊の場所まで辿り着いた。

そして着くなり携帯を没収されてから、新しく就任した体育会系社長の話が始まった。

 

 

この藤谷製薬は過去に薬害問題を起こしていて、その責任で社長が辞任し、今の社長に変わったばかりだった。

つまり、社長はこのレクリエーションで社員の気持ちを心機一転させることを、最初の仕事として考えていた。

 

早乙女は集団でいることが苦手で、社長の一人よがりな企画にも勘弁して欲しかったが、年の近い女子社員のの笑顔で幾分心が和らぎ、苦手な笑顔を返した。

モンキーピーク

著者名:粂田晃宏 引用元:モンキーピーク1巻

 

 

 

その日の夜。

同じテントで眠っているやつのイビキで眠れなかった早乙女は、月明かりに照らされた大きな何かが外にいるのに気がついた。

 

急いで出てみると、そこには鉈を持った巨大な猿がいた。

モンキーピーク

著者名:粂田晃宏 引用元:モンキーピーク1巻

 

 

 

猿が暗闇に姿を消した直後、悲鳴があがった。

 

駆けつけると、ズタズタに切り殺された何人かの社員の死体が折り重なっていた。

 

 

携帯を預かっていた鈴村も殺されていて、しかもその携帯がどこにも見つからない。

 

すぐに警察に通報もできず、今は営業していなくて入れない山小屋の前で身を寄せ合って朝を待つことになった。

 

 

何とか無事に朝を迎えられ、引き返すより近い温泉口の方に進むことになった

 

また来た時と同じ、班を分けて進んでいくが、カメラ代わりのスマホを持ち歩いていた遠野は、地図と自分たちの歩いてきた時間を比べて、温泉口に向かっていないかもしれないと言い出した。

 

途中、分かれ道にあった看板に従って進んだはずなのに、明らかに地図とは違う道を進んでいることに気がついたのだった。

 

猿が看板に細工したのだと思った早乙女は、先頭集団に向かって駆け出した。

 

温泉口へ続く道を通り過ぎて進んだ先にあるのは、矢の口落としと呼ばれる急勾配の難所だった。

モンキーピーク

著者名:粂田晃宏 引用元:モンキーピーク1巻

 

 

 

早乙女が大声を張り上げて引き返すよう言うが、誰も彼の言葉に耳を貸そうとしない。

 

彼は営業成績が最下位で、ほとんどの同僚からバカにされる存在だったし、実は過去に人を殺したことがあるという噂があって、それを知っている者が少なからずいた。

 

 

そうこうしているうちに佐藤班も追いついてきて、急階段を下り始めた。

 

また岡島を先に行かせるが、足が竦んでなかなか前に進めない。

そうして階段の手前に人が溜まり始めた時、最後尾に猿が現れ、一人二人と鉈で叩き切ってきた。

 

パニックに陥る集団。

 

我先にと階段を下り始めたせいで人の雪崩が起こり、階段を下りている途中だった人も巻き込んで落下してしまった。

モンキーピーク

著者名:粂田晃宏 引用元:モンキーピーク1巻

 

 

 

落下の犠牲者は6人。他にも骨折や軽い怪我をした者がほとんどだった。

さらに上で切り殺されたのが4人。

昨夜と合わせると14人が犠牲になっていた。

 

 

ここに来てようやく早乙女の言葉が受け入れられ始めた。

 

看板を細工した罠。
右折しなければならないポイントで直進させられ、下山への最短ルートを断たれてしまったのだった。

 

引き返すには危険過ぎるせいで、怪我人や希望者以外はここに待機して、このまま進んで山を越え、その先にある中岳小屋を目指してそこから下界へ連絡することになった。

 

 

先に進むのは15名だった。

そこからは岩がごろごろした道なき道を登る、まさに登山だった。

 

疲労と緊張感、理不尽な状況にストレスがどんどん溜まり始めるメンバー。

 

 

ささいな苛立ちから衝突し始めたその時、ふと下を見ると、体力に自信のない者や怪我をした残りのメンバーを猿が襲っているのが見えた。

 

遠くからでも血飛沫が上がっているのが分かった。

 

早乙女は考えるより先に走り出し、元アメフト部で巨躯の安斎がその後を追った。

 

 

二人が下りたところを、隠れていた猿が不意打ちで襲いかかってきた。

だが鉈は早乙女が背負っていたリュックを切り裂いただけで、身体には届かなかった。

 

早乙女はファイティングポーズをとって対峙した。すると横から安斎が自慢のパワーを活かしてでかい石を投げて、二対一の状況を作ってくれた。

モンキーピーク

著者名:粂田晃宏 引用元:モンキーピーク1巻

 

 

 

初めて反撃を受けた猿は、分が悪いと思ったのか茂みをかき分けて逃げ出した。

 

その先は地面が霧で見えないほどの崖だったにも関わらず、猿の姿はどこにもなかった。

 

 

なぜ残っていたメンバーが無防備に殺されたのかが分かった。

猿は階段など使わなくても崖を移動できるのだ。

 

だから接近に気付けなかった彼らは逃げる暇もなく襲われたに違いなかった。

 

犠牲者は8人。

何とか何を逃れたのは岡島と腕を骨折している南で、もう一人いるはずの田中は死体も何も見つからなかった。

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