「喰姫クヒメ」無料ネタバレ感想3巻。美女の皮の裏に隠された蟲の姿

喰姫2巻ネタバレ感想

喰姫のネタバレと感想とあらすじと画像、漫画を無料で読める方法を紹介。

 

麻美は殺され、化物になってしまった彼女の娘も後を追った。

次々と人が死んでいく中で、紀藤は「ねね」と名乗る化物(リーパー)に会わされた。

それもまた彼には美女に見えていて、彼女は昔話を始めていく。

 

12話

「祢々」と呼ばれる虫の妖怪が日光の街道に出没し、人を喰らったという。

 

その妖怪は一人でに動き出した大太刀により退治されたそうな。

 

それが「祢々切丸」の由来だと言われているが、ねねに言わせればただの作り話でしかなかった。

 

 

そんな話を聞きに来たんじゃない紀藤は、怒り任せに檻を殴った。

 

すると拳から出た血をねねが舐め取り、キリの血が混じっていることを言い当てた。

表紙

 

 

そもそも虫を退治したとされる昔話は、後世の人間が都合よく色付けしたに過ぎず、単純に考えれば、人を襲う虫を退治したのは同族であり、またそれが虫の大元の「祢々」なのは明らかだった。

 

元々は人間だった目の前の「ねね」は、ただ自分が何者なのか?その根源が知りたいだけだと打ち明けた。

 

そしてねねが紀藤と会った目的は、キリと関わりのある彼から話を聞いて、キリに対しての確証が欲しいからだった。

 

 

 

その頃、リーパーとして蘇った早瀬は、自分が殺した御厨の死体を引き摺りながら、自分を殺したあの女のところに向かっていた。

 

女が洞穴に隠れているのを見つけると、迷子が母親を見つけたように、女の胸に飛び込んだ。

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13話

ねねが入っていた檻は施錠されておらず、彼女は勝手に外に出て、紀藤をある場所へ案内した。

そこには捕らえたリーパーが切り刻まれて保存されていた。

 

どこまで人間の形を損なえば、女として認識されなくなるかの実験だと、ねねは事も無げに答えた。

 

そしてその実験室の奥にキリが拘束されていた。

ねねはキリを見るなり「祢々切丸よ。いや、母様とよぶべきかな」と言った。

表紙

 

 

 

今のところ、キリが虫の大元である祢々切丸の可能性は十中八九と言ったところらしい。

 

するとねねは錆びた脇差を取り出した。

それは以前母様を傷つけたもので、そのせいで母様は子供たちを狂ったように喰い殺してしまったと言う。

そのおぞましい行為もしばらくして止んだが、母は白痴になってしまった。

 

それと入れ替わるように現れたのがキリだった。

同じく同族を喰らう性質を持つキリが、母の何かであるとねねは考えていたのだった。

 

そして再びこの脇差で傷を負わせることによって、記憶を呼び起こすつもりだった。

 

そう説明すると、ねねは躊躇なくキリの腹を貫いた。

 

 

キリは一気に人間だった頃の記憶が蘇った。

 

貧困に喘ぐ村。

身体が弱い自分。

かいがいしく世話をしてくれる姉。

口減らしされそうになって、負ぶって逃げてくれる姉。

 

しかし、村の男たちに捕まってしまい、姉は子供を生ませるために連れ戻されそうになる。

キリは捨てられる前に、せっかくだからと犯されそうになる。

 

その時、怒りと恐怖に支配されたキリは巨大な姿に変貌し、襲ってきた村の男たちを怪力で引き裂いて殺した。

表紙

 

 

 

記憶を取り戻したキリは、人を圧倒的な力で怒り任せに殺してしまうもう一人の母の頃に戻ったように、おぞましい笑みを見せた。

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14話

キリが母様の片割れだと分かり、紀藤に協力できることはなくなった。

 

キリも自分が知っている彼女ではなくなったようで邪魔者扱いされてしまい、そこを去るしかできなかった。

 

 

だがキリは母様だったころの記憶を取り戻しただけで、今も彼を大事に思っているのは変わっていなかった。

だから危険な場所から遠ざけるために、あえて冷たく拒絶したのだった。

表紙

 

 

とは言え、人への憎しみと同族への殺意は腹の奥底で蠢いていた。

 

 

キリの正体を知った六城は所長に報告し、次の作戦の立案と準備に取り掛かり始めた。

 

かつてキリの血を受けた紀藤は、驚異的な自己治癒能力と鍛えれば鍛えるほど強くなる身体能力を持っているとねねが漏らした。

その事実は医学、果ては人類の発展に多大な影響をもたらす可能性があった。

 

 

憎悪の塊のもう一人の母様は、子供たちと一緒にいた。

子供たちは元絵美だった同族から手に入れた情報により、自分たちを掃討しようとする人間部隊に一歩先んじようと行動を開始していた。

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15話

キリは部隊に協力することになり、反抗防止用に特殊な首輪を付けられた。

 

同じく人間の子飼いのような立場のねねに、そこでようやく名を訊いた。

 

彼女はもう忘れたが、捕らわれた35番目の変異種だからここでは35番と呼ばれているな、と答えた。

するとキリは単純な語呂合わせで「ミコ」を提案したが、その貧困な発想に彼女は笑いを抑えられなかった。

 

それでも、ミコの名をありがたく頂戴した。

 

 

紀藤は家に帰る前に吾妻と会い、友達が殺され一人は行方不明だと言うのに、何もできない自分が不甲斐ないばかりか、危険な場所から離れられて安心しているのが、どうしようもなく嫌になると涙ながらに打ち明けた。

 

吾妻は時間がいつか解決してくれる、と背中を叩いて元の日常に送り出した。

 

そして彼女は覚悟を決め、どんなに恐ろしかろうと警察官として、逃げないで立ち向かうために部隊に志願した。

表紙

 

 

 

六城は部隊を編成し、案内役にキリを連れて女たちの後を追っていた。

 

奴らが獣を殺した痕を発見して、近づいていることを確認できた直後、どこからか煙幕入りの手榴弾が投げ込まれ、状況の把握が困難になってしまった。

 

六城は部下に離脱を指示し、少しでも時間を稼ぐためにその場に留まった。

 

キリの嗅覚を頼りに発砲を繰り返してしばらく経つと、通信に反応する者がいなくなった。

 

無事に逃げたのか殺されたのかは分からないが、自分たちも離脱しようとした時、突然銃弾が彼の身体に突き刺さった。

 

煙幕が晴れて見えたのは、銃を鹵獲した女たちの姿だった。

表紙

 

 

 

後続部隊として待機していた吾妻たちだったが、先行部隊からの応答が途切れた直後に今までで一番巨大なリーパーが突然現れた。

 

フェンスをなぎ倒し、周りの隊員たちを紙屑のように引き裂いていく。

 

吾妻にも巨大な腕が振り落とされようとした瞬間、「だめだよお母様」と言って、リーパーを静止する声がかかった。

吾妻にも和装の女に見える声の主。

 

なぜ女の自分にもそう見えるのか思い当たった直後、銃を取ろうした片腕がなくなった。

 

なぜわざわざこんな死線に志願してしまったのか。

そう吾妻は後悔した。

 

 

紀藤は須賀から連絡をもらい、ネットニュースのこのリンクを見ろと言われた。

 

言われるまま見たリンク先では動画が再生され始めた。

 

そこには片腕がなく目隠しをされているが、明らかに吾妻が映っていた。

 

そして「ワレワレニカンショウスルナ。コレハバツダ」と機械で変えられた声が流れた直後、吾妻の首が切り落とされた

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16話

そのネットニュースはあっという間に情報規制がしかれ、動画はすぐに削除されていった。

 

世間では性質の悪い悪戯だと一時話題になったが、大沢という女性記者は、悪戯ならすぐに削除する理由もなく、また特定の相手に向けられたような主義主張もない簡潔な声明が、本物のスナッフフィルムだと裏付ける証拠だと考えた。

表紙

 

 

そして大規模な報道規制ができるのは、政府以外に考えられない。

 

動画が公開される数日前に起きた山奥での連続不審死や行方不明事件と関連付けた大沢は、生き残りである須賀に接触した。

 

 

死ぬより恐ろしい目に遭いたくないなら、もう追わない方がいい。

 

そう忠告されたが、彼女は情報屋に調べてもらい動画の廃墟の場所をつきとめてしまった。

 

 

近づくにつれ通行止めが多くなることで、余計に隠さなければならない何かがあると確信した彼女は止まらなかった。

 

車を下りて山の中に分け入っていくと、同業者らしい男が誰かと話しているのが見えた。

 

木陰で様子を窺うと、男は巨大なカマキリのような化物に向かって平然と語りかけていた。

傍には別の男の死体が転がっていて、話しかけていた男も顔面を喰いちぎられて殺された。

表紙

 

 

 

訳が分からないまま、須賀の言葉が思い出される。

 

気付かれない内に逃げようとしたが、恐怖が伝染したように足元の小枝が音を立ててしまい、化物は彼女の方に首を動かした。

 

震える身体を抱えて覚悟した時、また別の男が現れて化物をあっという間に倒してくれた。

 

しかし大きな刃物と特殊なスタンガンを持ったその男に、彼女も気絶させられてしまった。

 

 

大沢が目覚めたのは病院のベッドの上だった。

 

助けてくれた男がもう一人の生き残りの学生だと気付いたが、これ以上この件に踏み込もうとは、もう思わなかった。

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17話

紀藤は吾妻が殺された動画を見た後、自ら部隊の門を叩いた。

しかし、部隊への入隊は認められず、ある書類を渡されて追い返された。

 

その書類を見て向かったのはミコのところだった。

 

化物の殺し方は化物に訊けばいい。

 

思わぬ早い再会をミコは歓迎しなかったが、彼女は戦闘訓練を通して紀藤を鍛え上げ、彼もキリの血を受けた身体の特性を活かして、トレーニングで自らをいじめ抜いた。

 

そして最終段階として、人間の姿に見えるリーパーを殺して、後戻りできない世界に足を踏み入れた。

表紙

 

 

 

たった一人でキリの首輪のGPS情報を頼りに進んでいったが、首輪だけが廃墟の手前の橋にかけられてあった。

 

無理矢理取ると血液凝固剤が流れて、たちまち死に至ると説明された首輪。

それが外れていると言うことは、キリは殺された。

 

せり上がる悲しみを怒りで覆い隠して、彼は廃墟へと進もうとした。

 

 

その瞬間、足がワイヤーに絡め取られてしまった。

 

そして銃を携えた女たちが姿を現し、その中にキリもいたのだった。

表紙

 

 

感想

喰姫3巻でした。
面白度☆8 残虐度☆9

作者さんも言ってますが、まさか吾妻が退場してしまうとは思いませんでした。

しかもテロリストに捕まった民間人みたいな惨い最期だなんて、両親の悲しみを思うとやるせないですね。

物語りも最終局面に入ってきて、女たちを先導するリーダー格の正体も気になるところですが、和製ランボーになりつつある紀藤とキリの共同戦線に期待が高まります。

そこに姉様と早瀬の殺し殺されコンビが介入するのかどうか!?

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