進撃の巨人95話ネタバレ感想

落ちこぼれだったライナー。

巨人を継承する候補生に選ばれても、その中で順位は最下位だった。

しかし彼は、名誉マーレ人を目指して前だけを見ていた。

 

 

95話 嘘つき

ライナーとガビが揃って歩いていれば、エルディアの商店街の人たちは気さくに声をかけてくる。

 

本部に訓練へ行く途中の二人に、

「おはよう、我らの戦士」

「おはよう、小さな戦士ちゃん」

と、そこかしこから声が飛んできて、二人はそれに笑顔で応えていた。

 

 

壁の中と外を行き来できる検問所でパスを見せる時も、ガビはなぜだか元気がなかった。

 

警備のマーレ兵も、ガビがこの前の活躍を自慢してくるだろうと思っていたが、肩透かしを食らわされておもしろくなかった。

 

ライナーは様子のおかしいガビに声をかけた。

「どうしたガビ?元気ないな」

「変なのはライナーだよ。何かをついてる」

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2017年8月号

 

 

ライナーは自覚しているのかいないのかとぼけて見せるが、ガビはカリナが島から帰ってきてからのライナーは人が変わったようだ、と言っているのを聞いていた。

ライナーはそう言われてもとぼけて見せるが、ガビはそれが妙に切なかった。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2017年8月号

 

 

血の繋がりは、九つの巨人の記憶の継承に強く作用する。

ガビはその学説を信じ、ライナーが抱えているであろう悩みも自分となら分かち合えると思い、彼女なりに励ました。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2017年8月号

 

 

 

訓練所では、ファルコたちの下の世代の候補生たちがトレーニングに励んでいた。

 

ファルコはそれに刺激されると共に、ガビを守りたい気持ちをより一層強くする。

 

そこにやってきたガビに宣戦布告し、彼女もそれを受け入れた。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2017年8月号

 

 

 

ポッコが集合場所のジークの部屋に行くために階段を上りきった時、ピークが四つん這いでいるのを見て、単純に驚いてしまう。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2017年8月号

 

 

さも当然のように「おはよう」と言うピーク。

「こっちの方がしっくりくるんだ。びっくりさせちゃった?」

と話す彼女。

ポッコは息を整えながら、「立って歩けよ」と言うだけで精一杯だった。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2017年8月号

 

 

 

ジークの部屋には既にライナーとコルトが来ていて、ポッコとピークが来たことで全員が揃った。

 

ポッコが5人だけなのを見て「マーレ軍の人は?」と訊くと、「この部屋にはいない」とジークが答えた。

それで、この会話が盗聴されていることをポッコ以外が気付いた。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2017年8月号

 

 

皆にお茶を淹れてから、ジークはさっそく本題に入った。

 

マーレが資源争奪戦を勝ち抜くために、我々エルディア人は巨人の力を行使して尽力してきた。そのせいで、エルディア人に対する世界の感情は、帝国時代を彷彿とさせるほど憎しみが高まっている。

 

過去の過ちを反省し、マーレに尽くした。

それはいい。

 

しかし、既に通常兵器が巨人の力を上回り始めている今、近い将来エルディア人は戦術的価値を失ってしまう。

するとマーレは国力を維持できなくなり、世界の憎悪は直接エルディア人に降りかかって、民族存亡の危機に繋がっていく。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2017年8月号

 

 

そこまで話し、ジークは一旦言葉を切った。

 

 

そこでコルトが、「何か解決策はないんですか?」と質問した。

 

ジークは、

「これまで通り始祖奪還計画を進め、始祖とパラディ島の資源をマーレに治めて国力を安定させ、パラディ島の脅威を我々の手で解決することだ」

と答えた。

 

それにピークは、今始祖奪還計画が成功しても、世界のエルディア人に対する憎悪が消え去らないほど悪化している、と懸念を示した。

ジークはその意見をやたらと褒め、始祖奪還までの物語性が大切だと強調した。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2017年8月号

 

 

パラディ島が如何に危険な存在か。

それを改めて世界に発信する役目を、「戦槌の巨人」を受け継ぐタイバー家が引き受けてくれたと打ち明けた。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2017年8月号

 

 

タイバー家は100年前の巨人対戦でフリッツ王に反旗を翻した最初の貴族だった。

タイバー家は名誉マーレ人として、政治にも戦争にも不干渉だったが、ここにきて再び表舞台に名乗りを上げてきたのだった。

 

 

ピークは、一度も敵国に巨人の力を向けたことがなく、フリッツ王を退けた一族として諸外国に顔の利くタイバー家なら、任せられる案だと同意した。

その意見をまたジークは殊更褒めちぎるが、ポッコは理解できても納得はできないようだった。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2017年8月号

 

 

巨人の力を持っていながら国を守る役目も果たさず、広い土地と屋敷で優雅に暮らしてきた彼らが、今更出てきて英雄を気取る。

 

ジークは宥めようとするが、それでもポッコは納得できなくて、もう一度意見を言おうとした。

その時、ライナーがポッコを遮るように言葉を挟み、マーレへの忠誠が確かなことを示して、タイバー家の参戦を受け入れた。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2017年8月号

 

 

ジークはもう反対意見は受け付けないことを強調するかのように、近く、タイバー家が世界に向けて宣言を行なう予定だと告げた。

1年以内にパラディ島を制圧する

それは、もう既に決定されたことだった。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2017年8月号

 

 

マーレの将校たちは彼らの会話に一安心していたが、ジークの一言に気付いている者もいた。

 

 

密談が終わると、ライナーはガビたちの訓練風景を見学した。

ファルコに喝を入れたが、まだガビの方が一枚上手のようだった。

 

大きな作戦の前に思想調査が内密に行なわれるのは、昔から変わらない。

 

ライナーは、再びあの島へ行かなければならないと思うと、自分でも表現しようのない気持ちに包まれた。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2017年8月号

 

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