進撃の巨人97話ネタバレ感想
ライナーたちがどんな経緯でパラディ島に渡ったか語られ、引き返せない覚悟の程が分かった。
何らかの具体的な結果を出さなければ、彼は仲間を犠牲にして生きながらえた意味がない。
だから、戦士から兵士になり、その機会を窺っていた。
97話 手から手へ
アニは眼鏡をかけ、髪形を変えて帽子を被り、地味な町娘を装って黒いコートの男を尾行していた。
その男の醸す雰囲気がどうも他の王政幹部とは一線を画しているように見えて仕方なかったのだが、その男がやがてエレンたちの脅威になるケニー・アッカーマンだとは知る由もない。
しかし尾行はいつからか気づかれていて、あっさり背後を取られ返される。
著者名:諌山創 引用元:進撃の巨人97話
そこで彼女は、ライナーの境遇を真似て生き別れの父を探している健気な少女を装ったが意味はなく、渾身の後ろ回し蹴りも躱されてしまい、正面きっての戦闘では敵わないと悟り、すぐに退却を決めた。
著者名:諌山創 引用元:進撃の巨人97話
男が入ってこれないような狭い排水溝の中に飛び込んで逃げた。
そこは異臭が立ち込める巨大下水道で、ハンカチで鼻を押さえても頭がクラクラした。
訓練生生活を始めてすっかり壁の中の悪魔たちとも打ち解け、何食わぬ顔で共同生活を送っていたライナーやベルトルトは、毎朝、ベルトルトの寝相でその日の天気を占うのを日課とするなど、しっかり毎日の楽しみをそこかしこに見つけていた。
著者名:諌山創 引用元:進撃の巨人97話
食事の時間になれば、毎度毎度喧嘩するエレンとジャンを止めるのはライナーの役目で、そんな役回りと普段の成績の良さもあって、すぐに兄貴分的ポジションに落ち着くようになった。
しかし、昨夜危険な目に遭って王都のドブの中を歩いて戻ってきたアニからすれば、他の訓練生と仲良くやっている姿はおもしろくなかったし、理解できなかった。
著者名:諌山創 引用元:進撃の巨人97話
中央憲兵に潜り込もうとしていた計画も、あの黒いコートの男に顔を見られた可能性を考えると、これ以上、こんな生活を続ける意味を見出せなかった。
だがライナーはこのままマーレに帰っても失望させるだけだと押し止め、ウォール・ローゼを破壊して始祖の巨人を炙り出すと二人に告げた。
調査兵団が壁外に出ている時を狙い、巨人侵入の混乱に紛れれば、いくつかの選択肢が増えるし、エレンたちは友達でもなんでもないから死のうが構わないと言い切った。
するとアニは、ライナーが顔を近づけてきたので「吐きそう」だと言って拒絶し、強制的に夜の密談を終わらせた。
著者名:諌山創 引用元:進撃の巨人97話
ライナーは、成績が10番以内には到底入れないだろう頃のエレンを思い出していた。
立体起動は下手糞で、巨人に辿り着く前に落下して死にそうな腕前だったが、誰よりも前向きで巨人を憎んでいた。
しかしある時、彼は自分の不甲斐なさに涙を流して弱音を吐いたことがあった。
著者名:諌山創 引用元:進撃の巨人97話
そんな彼に励ましの言葉をかけたのも思い出すと、自分がこの壁の中を地獄にしたありとあらゆる行動も思い出されてきた。
エレンに巨人を駆逐するんだろと励ましたその口に銃口を突っ込み、ライナーは引き金を引こうとした。
[ad#co-1]