ゴブリンスレイヤー3巻
ネタバレ感想
ゴブリンスレイヤー3巻のネタバレと感想と画像、漫画を無料で読める方法を紹介。
エルフ、ドワーフ、リザードマンとパーティーを組み、何とかゴブリンを掃討してボスのオーガを倒したゴブリンスレイヤーと女神官。
しかし戦いの傷は癒せても、蓄積された疲労は相当なものだった。
10話
まだ身体に戦いのアザが残っていたゴブリンスレイヤーは、いつもより遅くに目が覚めた。
あの遺跡から牧場に帰りついた途端、気を失ったように倒れ、それから三日は完全に静養に当てていたのだが、その日は修理に出していた装備を取りに行きがてら、牛飼娘がギルドに卸しに行く荷物を引いて一緒に行くことにした。
ゴブスレの素顔を知っている者はほとんどおらず、武具屋の若い衆は親方がそう呼んで初めてゴブスレだと気付き、妖艶な魔法使いとパーティーを組んでいる銀級の槍使いも、ゴブスレだとは気付かずに話しかけていた。
彼がいつもの出で立ちに戻って牛飼娘のところに戻る途中、女神官と会った。
彼女は嬉しそうに駆け寄り、黒くなった身分証を見せた。
そして、最初の出会いで助けてくれたからオーガ討伐までできてワンランク昇格できたのだと言い、ありがとうございますと頭を下げた。
著者名:黒瀬浩介 引用元:ゴブリンスレイヤー3巻
神殿に行くと言う彼女と別れ、まだ仕事が残っている牛飼娘の荷下ろしを手伝っていると、エルフ、ドワーフ、リザードマンがやってきた。
まずリザードマンはあの旅の途中に食べたチーズの味が忘れられずにいたので、早速ゴブスレに一つ売ってもらった。
そしてエルフは、もしかしたらまた前衛として冒険に誘うかもしれないと照れながら伝え、そそくさとその場を離れていった。
著者名:黒瀬浩介 引用元:ゴブリンスレイヤー3巻
荷下ろしが終わって時間を潰していると、銀級冒険者が駆け出し冒険者に稽古をつけている場面に出くわした。
受付嬢によれば、そうして新人に少しでも予備知識をつけてもらうことで死亡率を下げる目的があり、いずれは引退した冒険者を雇って訓練所の創設も考えられているらしかった。
そうこうしているうちに牛飼娘の仕事は終わり、また二人揃って仲良く帰った。
その後、彼女は牧場の仕事に精を出し、彼はあちこちの修復に立ち働いた。
やがて二つの月が上り、一面に星が瞬き始めた。
年老いたり大怪我をして限界がくれば、もうゴブリンは狩れなくなる。
そんな先のことを考えて夜空を見上げていると、彼女は膝を貸してそっと彼の頭を乗せてあげ、焦らないでゆっくり考えようと、心を読んだかのように優しく声をかけた。
著者名:黒瀬浩介 引用元:ゴブリンスレイヤー3巻
11話
夜中の内に、牧場の周囲に大量の足跡が残されていた。
その数からして、おそらく100体以上のゴブリン軍が今夜にも攻めて来ると思われた。
ゴブスレは牛飼娘に逃げろと言うが、戦うつもりの君を残して逃げられないと突っぱねられた。
殺されるだけでは済まないと言っても、彼女は君が帰れる場所を残さないといけないと答えて譲らなかった。
著者名:黒瀬浩介 引用元:ゴブリンスレイヤー3巻
その意思が変えられないと分かると、彼は姉の教えを守るためにギルドに向かい、大勢の冒険者に向かって頭を下げ、ゴブリンロードが率いているだろうゴブリンの群れを迎え討つために力を貸して欲しいと頼んだ。
すると槍使いが、冒険者にはお願いじゃなく報酬を示して依頼をしろと答えた。
それにゴブスレは、命以外の自由になるもの全てをくれてやると言った。死んだら泣くやつがいるから命だけは渡せないと。
それが本気だと分かると、槍使いは一杯だけ奢れと言って依頼を引き受けてくれた。
もちろん妖艶な魔法使いも仲間に加わってくれ、エルフは次の冒険に同行すること、ドワーフは酒樽、リザードマンはチーズを作っている牧場のために参加してくれた。
しかし、その他大勢の冒険者はゴブリン相手の割りの低さに腰を上げようとしない。
その時、受付嬢がゴブリン一体につき金貨一枚という破格の報酬を提示し、それを合図にゴブスレに村を救ってもらった大剣使いや聖騎士見習いが腰を上げていく。
そうした実力者たちが立ち上がった流れで、結局その場にいた冒険者たちは全員依頼を引き受けてくれた。
ゴブスレはただただ頭を下げ、受付嬢は笑顔を返し、女神官も嬉しくて声をかけた。
著者名:黒瀬浩介 引用元:ゴブリンスレイヤー3巻
当然のように参加すると言ってくれた彼女に、彼は特別な任務を与えた。
12話
牧場近くの森の中にゴブリンの群れは隠れていた。
二つの月が上った空の下、ゴブリンロードは群れの士気を上げるために街の明かりを指し示し、あそこを落とす前哨戦として牧場を乗っ取り、人間の女を孕ませ戦力を増やし、やがてゴブリンキングダムを作るのだと宣言した。
ゴブリンたちは見るにおぞましい卑劣な手で進軍を開始してきた。
戸板に女を縛りつけて盾にし、女体肉壁を構築してじわじわと近づいてきたのだ。
著者名:黒瀬浩介 引用元:ゴブリンスレイヤー3巻
だが、ゴブスレはそれもあらかじめ作戦に盛り込んでいた。
あの時のようにドワーフのドランクと神官の眠霊のコラボ攻撃で一瞬で眠りにつかせ、その隙に囚われの女たちを保護した。
肉壁を失った奴らが呪文使いを前に出して来ると、今度は樹上に待機していたエルフ勢が闇に紛れて弓矢で射殺していく。
女を全員助けだし、呪文使いを蹴散らした後は、接近戦に秀でた冒険者たちが一斉に躍り出て激しい合戦場に様相を変えた。
一体ずつでは大したことのないゴブリンは冒険者たちの相手ではなく、ベテランたちの稼ぎ時だった。
もちろん、油断せずに魔法使い勢が奇襲を警戒していた。
すると奴らは、狼に乗って騎兵戦を挑んできた。
著者名:黒瀬浩介 引用元:ゴブリンスレイヤー3巻
狼に乗ったライダーたちがいずれ出て来るだろうこともゴブスレは予期していて、しっかりと対策を講じていた。
馬とは違い高さのない奴らをギリギリまで引きつけ、爪や牙が目の前まで来た瞬間、一気に槍襖を持ち上げた。
スピードにのったライダーたちは止まれずに、次々と串刺しになっていくのだった。