モンキーピーク5巻
ネタバレ感想
モンキーピーク5巻のネタバレと感想とあらすじと画像、漫画を無料で読める方法を紹介。
鎖場で猿と遭遇した早乙女たちは、岡島が命をかけて猿を道連れにしてくれたおかげで難を逃れた。
しかし、今度は暗闇と寒さに命を脅かされる。
そして中岳小屋は猿に襲われ、新たに2名の犠牲者が出ていた。
41話
八木兄に助けられて宮田は戻ってきた。
早乙女と林も八木が持って来てくれたガスボンベのおかげで暖とお湯を分けてもらえ、久しぶりに生きた心地が蘇るようだった。
中岳小屋に猿が二匹現れ、八木の妹と骨折をしていた黒木が殺されたことを知らされると、もっと頭数がいる可能性も考慮しなければならなかった。
低体温症になりかかっていた彼らは八木から的確なアドバイスを受け、体を温めていく。
早乙女は八木が遺体からもらってきた靴を履く前に、ボロボロになっている足を見せると、凍傷になっていて最悪でも2~3本の指を失うことになると言われてしまう。
ぬるま湯でゆっくり温めれば応急処置になり、宮田は自分が飲む分のお湯を使おうとするが、それは早乙女が許さなかった。
著者名:志名坂高次 引用元:漫画ゴラク2017年10/6号
八木はさらに妹が焼いた携行食用のパウンドケーキを振る舞い、彼らはさらに生き返った。
安斎たちは氷室だけを温泉口に向かう別ルートで下山させ、これから三ツ倉小屋を目指してそこで一泊し、それから下山する予定だった。
氷室に別ルートを行かせることで生贄にしたのだと気づいた飯塚は、藤柴に隠していた食料を持たせ、同盟関係を維持していた。
著者名:志名坂高次 引用元:漫画ゴラク2017年10/6号
そして八木が一足早く早乙女たちに合流した理由は、カニ歩きと呼ばれるルートを一望できる場所に陣取り、安斎たちが安全に合流できるようにするためだった。
42話
カニ歩きと岩砕山に挟まれたその場所は、このルートを拓いた猟師に因んで仁衛門岩と呼ばれていた。
安斎たちが到着するまでおよそ4時間、早乙女の足の痛みはじわじわと増していた。
八木はフェルト用のロープを使い、人力でも強力なスリングショットが打てる投石紐を作った。
それは拳大の石なら100kmは出せ、人間に当たれば一撃で殺せるくらいの凶器だった。
著者名:志名坂高次 引用元:漫画ゴラク2017年10/13号
ただそれは狙った場所に飛ばすのは相当難しく、八木自身は手に馴染んだ道具を武器にするつもりだった。
先頭を歩いていた安斎は、後方のペースなど考えずに自分が歩くスピードを一切緩めなかった。それはついてこれないものは犠牲になろうが関係なく、振るいにかけるためだった。
早乙女たち3人がスリングショットの練習をしていると、岩陰に猿が見えた。
明らかに彼らを見ているそれに、八木は復讐の怒りを燃え上がらせて、登山道具のピッケルを握り締めた。
著者名:志名坂高次 引用元:漫画ゴラク2017年10/13号
43話
3人は一斉にスリングショットを放ったが、まるで当たりそうな気配もなかった。
しかし、とにかく牽制するために投げ続けていると、猿は鉈を取り出して威嚇するような動きをしてきた。その瞬間、猿がいる足場の上の方に移動していた八木が飛びかかり、背中にピッケルを突き立てた。
しかし猿は平気な様子で八木に狙いを定めた。
すると八木は平然と崖を下り始め、巧みな身のこなしで猿に追いつかせず、なんと追いかけっこで再び猿の上を取り返した。
著者名:志名坂高次 引用元:漫画ゴラク2017年10/20号
スリングショットを狙う3人とピッケルを構え直す八木を見た猿は、反撃を諦めて崖下に逃げ、霧の中へ消えていった。
初めての勝利に、3人は湧き上がった。