煉獄女子
著者名:室井まさね 引用元:煉獄女子1巻

煉獄女子1巻ネタバレ感想

煉獄女子1巻のネタバレと感想と画像、漫画を無料で読める方法を紹介。

 

屍囚獄の室井まさね最新作。

浦辺詩音は今日から高校一年生。

しかし、考えるのはあの人と同じクラスになりませんようにと願うばかり。

中等部から高等部に上がるだけなので、クラスの顔触れがほとんど変わらないのが彼女には辛かった・・・

 

 

1話

新学期が始まる朝、朝食を食べている最中に流れたニュースの内容は、先月、都内で中学生が殺された事件の続報だったが、未だ犯人が捕まっていないというもので、事件のあった学校は始業式を延期するとキャスターは伝えた。

 

 

詩音は憂鬱な気持ちで新しいブレザーに腕を通し、天使の置物に願ってから家を出た。

 

しかし、願いも空しくまた伊島瑠美と同じクラスになってしまった。

 

 

新しい教室に入るなり、男子からはまた中等部の時に粗相をしてしまったことをからかわれ、それを伊島や取り巻きの数人が笑って見ている。

 

いたたまれなくなった詩音が教室を飛び出そうとした時、初めて見る美少女とぶつかってしまった。

 

瀬尾霧恵と名乗った彼女は、まだ小便女だとからかってくる男子たちに大人っぽい笑いを見せ、その笑顔に見とれた男子たちは顔を赤くして口を閉じた。

表紙

 

 

外部入試組の彼女は知り合いがほとんどいないらしく、詩音を気に入ったのか一緒に帰ろうと誘い、さっそく名前を呼び捨てにしてきた。

 

おもしろくない伊島たちは校門を出る前に彼女に話しかけて遊びに誘い、詩音から切り離そうとした

しかし彼女は詩音の手を引き、誘いを断った。

 

詩音は嬉しかったが、影響力のある伊島には目を付けられない方がいいし、いじめられている自分と一緒にいない方がいいとアドバイスした。

 

それでも彼女は、友達は自分で決めると言ってくれた。

 

ただ袖の隙間から見えた彼女の手首には、無数のリストカットの痕があった。

表紙

 

 

詩音は自分との共通点を見つけて複雑な気持ちになった直後、猫の轢死体を見つけて思わず悲鳴を上げてしまう。

 

内臓が飛び出し、骨が見えて血が飛び散っていた。

 

気づかずに血を踏んでいた彼女は、忌々しそうに靴底を地面に擦り付けて拭い、困ったような笑顔を見せた。

 

 

2話

警察は一人の女子中学生が残酷に殺され、教室の黒板の前に吊るされていた事件の捜査を始めていた。

黒板には「MEMENTO MORI」と書かれていた。

目撃者はおらず、遺体に指紋はない。代わりに学校内なこともあって遺留品だけがありすぎる状態だったが、殺人事件のセオリーとして、近しい人物に的を絞って捜査を始めようとしていた。

 

 

詩音は学校に行く前に、昨日の猫の死体を近くの公園の土の中に埋めて、ささやかな墓を作り手を合わせていた。

通りかかった霧恵に何をしていたのか説明すると、そういう優しいところが好きだとてらいもなく言ってもらえた。

表紙

 

 

彼女は学業優秀で運動神経も秀でていた。

 

すぐに周りと打ち解けて人の輪の中心になったが、お昼になると詩音に声をかけて二人で弁当を食べ始めたことで、クラスの注目を集めたのは言うまでもなかったが、そのほとんどは詩音への悪意に満ちた視線だった。

 

 

次の移動教室の前に、詩音はトイレに寄った。

 

するとドアを開けたところで伊島の取り巻きに取り囲まれ、個室に入るのを邪魔され、また中等部の頃の悪夢を再現させられそうになる。

 

もう我慢の限界を超えそうになった時、突然入ってきた彼女が一人の髪を掴んで道を開けてくれた。

 

詩音には見えなかったが、彼女の形相は怒りに満ちた恐ろしいものだった。

 

 

取り巻きはすぐに伊島に報告し、詩音が調子に乗らないように、いつも通りに酷い目に遭わせてくれることを期待した。

 

その後で詩音は教室の中で楽しく話している最中に、彼女の何とも言えないいやらしい笑い顔を見てしまい、鳥肌が立った。

 

 

次の授業が始まって程なく、取り巻きの一人の須田が腹痛を感じてトイレに駆け込んだ。

須田は個室に入って便座に腰を下ろした瞬間、ヌルッとした何かを感じた。

その直後、彼女の悲鳴が教室にまで届いた。

表紙

 

 

3話

便座に塗られていた苛性ソーダのせいで、須田は酷い火傷を負った。

 

生徒には事故だと説明されたがそんなことを真に受ける者はおらず、いじめ仲間の伊島たちは尚更信じられるわけがなかった。

 

伊島はとにかく詩音と霧恵を、巧妙な手段を使って切り離すことにした。

 

 

放課後になり掃除当番の彼女をラファエルさんと生徒から呼ばれている天使の像の前で待っていた詩音は、伊島から声をかけられた。

 

掃除当番の彼女を待っているのだと話すと、伊島は待ってましたとばかりに含んだ笑みを零し、彼女はお情けで傍にいてやっているだけだと言い出した。

その証拠に、彼女がクラスの女子としているSNSのチャット履歴を見せた。

 

そこには確かに「キリエ」が、詩音を悪し様に蔑み、仕方なく仲良くしてやっているという言葉が書かれていた。

表紙

 

 

それを霧恵本人だと信じた詩音は先に一人で帰った。

 

 

次の日から、教室で話しかけられたり体育の授業でペアを組もうと言われても、のらりくらりと躱して関わろうとしなくなった。

打算で近づいてきた彼女にムカつくよりも、詩音はただただ悲しくて仕方なかった。

 

何かあったんだろうと考えた彼女は、取り巻きの二人がトイレで伊島が考えた作戦が成功したと嬉しそうに話しているのを密かに聞き、同じように仲違いさせてやろうと考えた。

 

 

カチューシャを着けた小太りの理栄が自販機でカップの飲み物を買っている時に話しかけ、驚かせた隙にカップを取ってそれを差し出しながら、いつも仲良くて羨ましいけど、本当はどう思ってるかなんて分からない

そんな意味深な言葉をかけた。

 

そして理栄はその飲み物を飲みながら携帯をチェックし、一気に頭に血が上っていく。

 

 

急いで教室に戻り、もう一人の取り巻きの夏奈に詰め寄った。

 

自分がカンニングや万引きしているという書き込みがあり、それを書いたのが夏奈だと決めてかかり、いきなり頬を打って死ねばいいと暴言を吐いた。

身に覚えのなかった夏奈は単純にムカつき、自分が書いたんじゃなくても書かれている内容は本当のことだろうと言い返した。

 

すると理栄は我を忘れて夏奈に襲いかかり、容赦なくグーで顔面を何度も殴りつけた

表紙

 

 

理栄は完全に正気を失っていて、引き剥がされてもまだ殺してやると叫び続けていた。

 

救急車に運び込まれていく夏奈の顔はボコボコに腫れ上がり、原形を止めていなかった。

 

学校中が大騒ぎになる中、霧恵はあの飲み物が入っていたカップを焼却炉に投げ込んだ。

 

 

その日にまた詩音に一緒に帰ろうと誘い、避けていた理由を訊いて「キリエ」は自分ではないと誤解を解き、絶対に裏切らないし、死ぬまで一緒だと言いながら抱きしめた。

 

 

その頃警察は、殺された少女の親友だった瀬尾霧恵をピックアップしていた。

 

 

4話

仲の良かった伊島は理栄が興奮剤を摂取していたらしいと教師から聞かされたが、そんなものを使用している話など聞いたことがなく、信じられない思いだった。

 

いじめ仲間だった3人が次々と学校に来なくなり、ふと詩音と霧恵の楽しそうな笑い声が耳に届いて二人の方を見た。

すると彼女も自分の方を見ていて目が合い、暗く澄んだ瞳に恐怖を感じた。

表紙

 

 

その日の内に、彼女と同じ中学だった安部海里に彼女について何か知っていないか話を訊きにいった。

 

同じクラスになったことのない彼は噂程度のことしか知らなかったが、それはかなり彼女の弱みになりそうな重大な情報だった。

 

美人でモテていたのに彼氏がいる気配はなく、仲のいい一人の女子とずっと一緒にいたことからレズだと囁かれていた。

 

その女子の名は鳥羽真莉愛。

先月殺された女子生徒だった。

表紙

 

 

その後で霧恵と安部は校長室に呼ばれ、また鳥羽真莉愛殺害事件についての話を聞かれた。

 

訊く内容は変わらなかったので、二人が話した内容もほぼ変わることはなかった。

 

しかしベテラン刑事の方は、彼女の供述内容と様子が前回の聞き取り時と寸分違わなかったことに、違和感を感じずにはいられなかった。

 

 

詩音に執着していない伊島でなくても、クラスの連中は詩音が楽しそうにしているのが気に入らなかった。

 

父親の出張土産の高級時計をそれと知らずに着けていただけで白い目を向ける中、霧恵は周りの視線など構わずそれを着けさせてもらい、詩音も似合うと褒めた。

すると彼女は本気の目で「じゃあ、ちょうだい」と返した。

表紙

 

 

彼女はすぐに冗談だと言って笑って返したが、詩音は顔も声も本気としか思えなかった。

 

 

その日から伊島は中等部生徒会長だった人脈を使い、安部から聞いた話と自分でネットで調べた内容を彼のクラスを中心に噂を広めていった。

 

レズ。

痴情のもつれ。

瀬尾霧恵が犯人。

メメントモリ。

 

あっという間に噂が広まり、翌日には彼女が容疑者として事情聴取までされたらしいと詩音の耳にも入り、殺された子が彼女の友達だったらしいと知って、妙な胸騒ぎが膨れ上がっていく。

 

その日の朝もいつもと変わらず彼女に話しかけられ、一緒に教室に入った。

 

その直後、黒板にでかでかと「MEMENTO MORI」と書かれているのが真っ先に視界に入った。

 

 

5話

その落書きはもちろん伊島の仕業だった。

それで詩音ではなく霧恵を追い詰め、結果的に二人を切り離して自分の欲望のままにできる元の学園生活を取り戻そうと考えていた。

 

そしてその落書きを見た彼女は、いきなり涙を流して教室を飛び出していった。

 

階段の踊り場で膝を抱えていた彼女は、追いかけてきた詩音に、自分が周りからどう思われて何を言われているか全部知っていると打ち明けた。

ただ、周りにどう思われようと、詩音だけが信じてくれればそれだけでいいと言って、答えを迫った。

表紙

 

 

しかし詩音が答える前に、追いかけてきた伊島が口を挟んだ。

 

誰も信じるわけがないし、親友が殺されたばかりにしては平然とし過ぎている。それに、取り巻きがおかしくなったり怪我をしたのもあなただろうと核心を突いた。

 

しかし今度は彼女が答える前に教師に見つかり、伊島と詩音は教室に戻ったが、彼女はそのままどこかに消えてしまった。

 

 

彼女はその日から学校に来なくなり、生徒たちは好き勝手なことを言う中、一切返信が返ってこないことを心配した詩音は教師に事情を訊き、入院していることを知らされる。

 

 

教えられた病院の入院している病室の前まで行ったとき、大慌てで駆け込む看護師がいた。

 

ベッドに横たわった彼女の手首から血が溢れ出していて、傍には血塗れのハサミがあった。

 

また手首を・・・と慌てふためく看護師たち。

 

手当てが終わり、静かになった病室に残った詩音は、少しでも疑ってしまった自分を恥じた。

その時、彼女が目を覚まし、階段の躍り場で言えなかった質問の答えを伝え、泣いて彼女に縋った。

彼女はその答えに満足し、慈しむような笑顔を返した。

 

 

やがて大怪我を負った須田が再び登校してくるようになったと同時に、友情を確かめ合った詩音も元気を取り戻していった。

 

その矢先、第二の殺人事件が起きてしまう・・・

 

 

感想

煉獄女子1巻でした。
面白度☆8 可愛い度☆8

室井まさねさんが満を持して帰ってきました。

まず言いたいのは、いじめられている詩音がどんな状況でおしっこを漏らしてしまったのか知りませんが、キャラの中ではトップクラスに可愛く見えるという事実を確認しておきたいと思います。

さて、どう考えても霧恵が犯人にしか思えませんし、他にどんでん返しで犯人になりそうな人物も出ていません。

第二の殺人からアリバイやら殺害方法やらの、ミステリ要素が強くなりそうなので、その方向のおもしろさも2巻には期待したいです。

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