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著者名:要龍 引用元:悪食のマリア1巻
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悪食のマリアとは?

授業中に居眠りをしていた蛍はあの時の悪夢を見て悲鳴をあげて目を覚まし、椅子から立ち上がった。

クスクスと同級生たちに笑われながら本堂に注意され、シスターの手伝いを命じられてしまう。

 

授業が終わって小野道や一条にからかわれていると、百瀬が一言物申そうとしてきたので、すぐに窓から飛び出して言いつけられたシスターの手伝いに逃げ出した。

 

炊事・洗濯・料理と生徒たちの生活の世話を一人でこなしているシスターは、清楚で可憐な見た目とは裏腹にとても力があり、蛍がダンボール箱一つ運ぶのがやっとの重さの物を、軽々と二箱持っていた。

悪食のマリア

著者名:要龍 引用元:悪食のマリア1巻

 

ついでに配膳も手伝っていると、禅林寺が背後から胸をわし掴んできた。

蛍が手をつねり返して撃退しているうちに、続々と生徒たちが食堂に集まってきた。

 

特別扱いをされている祭だけがシスターの祈りの後に現れ、特に注意されることもなく黙ったまま席に着いた。

 

鍋島が嫌いなものを残しているのを百瀬が見咎めると、小五味がそれを食べてあげようと口を開けて待った。

鍋島はフォークで刺して百瀬の小言に構わず食べさせてあげようとしたが、途中でポロリと落としてしまった。隣の蛍がそれを拾ってあげようとすると、小五味はまるで獲物を横取りされそうになった獣のような恐ろしい形相を見せてきた。

悪食のマリア

著者名:要龍 引用元:悪食のマリア1巻

 

しかし、自分で拾って食べるとすぐにいつもの幸せそうな表情に戻った。

 

蛍はここが訳ありの子供だけしかいない、聖アヴリーン学園なのだと改めて思い知った。

 

 

その日の夜、またあの時のことを夢に見た。

 

家の中にいた両親が露と消え、残されていたのは大量の血の痕だった。

警察には何があったのか、小さいながらもしっかり見ていた彼女は証言したのだが、それは到底大人たちが信じられるものではなかった。

 

 

翌朝は雨が降っていた。

誰もが何らかの事情のせいでこの学園にいるので、その事情はたとえ仲のいい小野道や一条にもおいそれとは話せなかったし、それは生徒の誰もがそうだった。

悪食のマリア

著者名:要龍 引用元:悪食のマリア1巻

 

今日の朝は祭も最初からちゃんと席に着いていた。

 

珍しく蛍が早起きをしたからなのか、珍しく祭が遅刻せずに食堂に来たからなのか、この日が平穏の終わる日になった。

 

 

祭が一番乗りで食堂にいたことを話題にしていると、鍋島は昨日のお礼なのか、特に嫌いでもないものを小五味に差し出して食べさせてあげようとした。

小五味が喜んで食べようとし、それをまた同じように百瀬が咎めようとしたその時、何か激しい物音がしてから電気が消えて真っ暗になった。

 

おそらく雷が落ちて停電したのか、数人くらいがパニックになる中、誰かがブレーカーを確かめに出て行ったようだった。

 

蛍は隣の小野道にしがみつかれた直後、何かに背中にぶつかられた。

さらに何か折れる鈍い音を聞いてから、頬が濡れるような感触があった。

悪食のマリア

著者名:要龍 引用元:悪食のマリア1巻

 

その後にも気持ち悪い音が続き、漂ってきた匂いが何のものなのか蛍には分かった。

 

 

程なく電気が復旧し、一気に部屋が明るくなった。

 

そして見えたのは、右半身がなくなった無残な姿で死んでいる小五味の姿だった。

悪食のマリア

著者名:要龍 引用元:悪食のマリア1巻

 

 

感想

悪食のマリア1巻でした。
面白度☆7 リアル度☆5

ここまでは序章に過ぎないので、この後で蛍が過去に何を体験したのか、小五味殺しの犯人が誰なのか、核心に近づいていきます。

ミステリー要素が強いのかと思いましたが、どうやら得体の知れないモンスター系になりそうです。各人がこの学校に入ることになった理由が何なのかも、それが犯人探しや次の事件に関わってくるかも知れません。

リアルなミステリより、2巻はもっとホラーに近づくでしょう。

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