2話
操縦者になった彼らはそれぞれのパートナーと一緒にフランクスに乗り込み、これから起動の儀を執り行おうとしていた。
それを経て、彼らは名実共に正式な操縦者になるのだった。
ナオミにチャンスを掴むよう言われたヒロは、やはりもう一度操縦者の道を進もうと踵を返そうとしたその時、突然地面が大きく揺れた。
さっき出発したナオミが乗っている船の向こうに霧がたちこめ、何か巨大な影が見えた。
その辺りの地面が盛り上がり、船がその穴の中に落下していくと共に巨大な何かが出現した。
それこそ人類の最大の敵である叫竜だった。
著者名:矢吹健太朗 引用元:少年ジャンプ+
すぐに迎撃が始まったが、叫竜はまっしぐらにドームに突っ込み、都市の壁を突き破った。
博士は突っ込んできた叫竜を見て、避難するのを後回しに落ち着いた様子でモホ級だと言う。
すぐに操縦者たちを回収するよう指示がでるが、避難が完了する前に一つのガレージが破壊されてしまい、イチゴたちが乗るデルフィニウムが格納できなくなってしまった。
著者名:矢吹健太朗 引用元:少年ジャンプ+
ヒロがイチゴたちのところに駆け出すと、その横を他の巨大な影が通り過ぎた。
それもどう見ても白い叫竜にしか見えなかったが、地面から出現した黒い叫竜に襲いかかった。
著者名:矢吹健太朗 引用元:少年ジャンプ+
体当たりで叫竜を押し倒した白いそれは噛み付いて肉を食いちぎり始める。
それは紛れもなくフランクスで、操縦しているのはあのゼロツーだった。
野獣のような荒々しい戦い方は、パートナーを食い潰すかのように3回目の搭乗までに血を吸い切って殺してしまうと噂されている所以だった。
すると叫竜は突然変形し、エネルギーを溜め始め、口を大きく開けて眩いエネルギー波を撃った。
著者名:矢吹健太朗 引用元:少年ジャンプ+
ゼロツーはすぐに都市を背にして距離を取り、スピアのような尻尾の先でエネルギー波を受け止め、都市への直撃を回避させた。
しかしフランクスはかなりのダメージを受けて、ヒロがいる傍まで吹き飛ばされた。
何とかヒロは無事だったが、フランクスの乗り込み口から泉にゼロツーを迎えに来た重傷の男がさらに怪我を酷くして出てきた。
死にかけている彼にヒロはすぐ呼びかけるが、直後に出てきたゼロツーにそいつはもう駄目だから放っておけと言われる。
著者名:矢吹健太朗 引用元:少年ジャンプ+
そういう彼女も頭から血を流してフラフラしていた。