6話

さやかは弥生を振り切ってすぐに学校に向かった。

すると途中の道のど真ん中で、殺されているハルを見つける。

著者名:有田イマリ 引用元:はっぴぃヱンド2巻

 

まだ7月11日ではないし、いづみの捜索を邪魔しようとする第三者の犯行だとしたら、なぜ1週間放置されたのか分からなかった。

 

 

 

突然現れた姉の背中には、撃たれた痕があった。

いづみはまだ息があるようでか細い呼吸を繰り返している。

だが意識はなく、うなじの辺りに無数の管が付けられていて、とても動かせそうにない。

 

茜はまずここの探索を優先し、奥へ進んでいく。すると地下へ通じる階段を見つけた。

その直後、何者かの足音が響いてきた。

 

薄暗く、反響して誰がどこから近づいてくるのか分からない。

その時、床にアカズの家にあったあの蛙と蛇の同じ絵が描かれているのに気づいた。

 

そして「もう少しだったのにね」と誰かの声が聞こえた直後に、頭に強い衝撃を受けた。

著者名:有田イマリ 引用元:はっぴぃヱンド2巻

 

 

薄れゆく意識の中で、銃を持った人影が見えたが、顔がぼんやりとして分からない。

 

ここに来てからの楽しい思い出が走馬灯になって蘇ってくると、さやかに危険だと知らせなければと思った。

すると、そのタイミングでさやかがやって来た。

 

さやかは今にも事切れそうな茜を安心させるように笑顔を見せ、「バイバイ、また・・・会えるよね?」と話しかけ、それに第三者が答えた。

そして、銃声が静かな田舎町に響いた。

 

 

 

6月3日の朝。

目を覚ましたさやかは自分の机に学級日誌と何かのカードキーがあるのを見つけ、以前の自分が書いた情報に導かれてアカズの家に行き、大量に残された資料を読んで、明日茜が転校してくること知り、全てを理解した。

 

翌朝、いつも登校する時間より早めに出て相田家に寄り、先生に転校生が来ると聞いたから迎えに来たと伝え、早々に茜と協力体制を築こうとした。

しかし、茜は以前の記憶がなかった

著者名:有田イマリ 引用元:はっぴぃヱンド2巻

 

 

7話

日付が戻っているなら、タイムリープは起きている。

しかし、茜の記憶は戻っていない。

何も知らずに田舎生活を満喫し始める茜に無理矢理真実を話せば、何が起こるか分からない。

だからさやかは、一人で旧保健室を調べる事にした。

 

 

旧保健室の存在に気づいてからの最初のタイムリープ後の6月5日。

慎重に中に侵入し、奥へ進んで地下へ続く階段のそばに以前の自分が描き残したらしい蛙と蛇の同じ絵を発見する。

著者名:有田イマリ 引用元:はっぴぃヱンド2巻

 

多くの人間が出入りできる学校の内装とは思えない空間に、かつての自分が残した絵。

分からない事が増えて笑えてきた時、背後から誰かに頭を撃ち抜かれた。

 

 

そしてまた時間が戻り、前回、前々回の自分が残した旧保健室の途中までの記述を見てそこを調べる事に決め、今回は鍵を壊すだけに止め、次の自分のために安全圏がどこまでか情報を残した。

翌日はドアを開け、誰かが中から閉めるのを確認し、その後しばらくは時間帯や閉めに来るまでの時間などを調べた。

 

そして7月4日、ドアを開け放したまま侵入し、誰が閉めに来るのかを確認するために物陰に隠れて待った。

ここで殺されては誰が第三者なのか情報を残せない。

 

絶対に見つからないよう息を殺してそっと覗いたが、薄暗く後姿なので顔は分からない。

その直後、背後にいた誰かに撃たれた。

中にいたのは一人ではなかった

 

 

その次のタイムリープ後も、以前の自分が残した資料を頼りに何度も旧保健室に侵入し、薬品を持ち帰ったり、応戦したりと侵入度合いを着実に進めていったが、殺されてしまえばそれらの物品や記憶は引き継がれないので、とにかくドアを開けてから10分がデッドラインだというのが、以前の自分が重要視していることだった。

 

残されていく情報は、次の自分を励ます言葉が増えていく。

共に記憶を共有できる茜がいるから一人じゃないと書かれているが、残されていく情報が旧保健室のことのみになっているので、数え切れないほど一人でタイムリープをして殺され続けている全てが、友達とも交流せずこれだけに時間を費やしているのだと分かった。

 

たった一人助け合える茜が、最早どんな人だったのかさえ、奥に進めば進むほど思い出せなくなっていった。

著者名:有田イマリ 引用元:はっぴぃヱンド2巻

 

 

もう一人で抗うことに限界を感じ、いつまでも記憶を取り戻してくれない茜に今まで自分がしてきたことをぶちまけた。

 

すると、それがきっかけで茜はついに記憶を取り戻したのだった。

著者名:有田イマリ 引用元:はっぴぃヱンド2巻

 

そして、久しぶりにアカズの家に行った茜は、とんでもないある仮説を話した。

 

 

感想

はっぴぃエンド2巻でした。
面白度☆9 恐怖度☆9

謎だらけでおもしろいですし、どこか大人が黒幕っぽい雰囲気がチップの登場で強くなってきました。

ひぐらしみたいな伝染病的なものじゃなく、明確な理由がある大々的な陰謀なのか、もしかしたら個人の計画なのかも。

とにかく、こんなことに巻き込まれたら発狂すると思いますし、姉がやっぱり怖い。