朝里は自分でハブっておいて申し訳なく思い、上から目線で仲直りしようと思った。

 

しかし、屋上で優心と継が仲良く話しているのを見てしまい、また嫉妬心に支配され、下駄箱から靴を盗んで川に捨てた。

著者名:尾崎かおり 引用元:金のひつじ1巻

 

 

 

放課後、不良グループといつものようにつるんでいた優心は一番顔を見たくない相手とばったり会って苛立ちを募らせ、昔一緒に拾って、今は空の家で飼われている犬のクロを勝手に連れ出した。

 

それを知った空が探し、橋の上で会ってまた理不尽な暴力を振るい、犬を人質に川に飛び込めと脅す。

 

そこに通りかかったのが、姉の子供を迎えに行った帰りの継だった。

 

 

空は恥ずかしさからかクロを置いて逃げ出した。

 

ただならぬ雰囲気を察した継は優心たちを追いかけ、クロをいじめようとしていたところに飛び込み、ようやく優心が空をいじめていたことを理解した

著者名:尾崎かおり 引用元:金のひつじ1巻

 

 

仲間に焚き付けられ、継にも石を投げようとした姿を見て、完全に変わってしまったことも嫌でも分かってしまう。

 

 

 

友情の証だった思い出の品を川に捨て、いいことのない思い出の地に打ちひしがれたその時、空が廃車の中に入って死のうとしているのを見つけ、大切なギターが壊れるのも構わずにガラスを叩き割った。

 

 

変わらなかった同士、かつての友達にいじめられた同士の二人

 

空は自分のために泣いてくれた友達を見て、自分も涙を流した。

著者名:尾崎かおり 引用元:金のひつじ1巻

 

 

 

優心が変わったのは中学生の頃、市議会議員をしていた自慢の父親が児童買春容疑で逮捕されたのがきっかけだった。

 

クラスメイトたちは手の平を返して優心をいじめ始め、彼は次第に学校に来なくなり、空も救いの手を差し伸べられなかった。

 

それから何ヶ月ぶりに喋ったある雪が降る夜、突然ボクシングジムに一緒に通わないかと誘われたが、それも断り、それ以降、中学生活がどうなって、進学したのかどうかさえも分からなかった。

著者名:尾崎かおり 引用元:金のひつじ1巻

 

 

そして同じ高校に入学したのを機に再会し、優心はかつて自分がそうされたように、関係ない空を執拗にいじめ始めたのだった。

 

 

 

そんなままならないいきさつを聞かされた継は、東京への家出に彼を誘った。

 

一度は死ぬことを選んだ空は、せめて生きることで祖母の心配を少しでも減らそうと思い、朝早くに待ち合わせ場所の羊の公園に向かった。

 

ただ、ギターと下着数枚しか持ってきていないらしい継に、さっそく不安を感じる。

著者名:尾崎かおり 引用元:金のひつじ1巻

 

 

 

特に当てもなくやって来た東京。

 

節約のためにネットカフェの狭い個室に二人で膝を折って背中をくっつけ合っていても、空は成長した幼馴染の柔らかい感触にドキドキし、片や継は異性なのを全く意識せずにバイト先を検索していた。

 

そして条件だけを見て面接を受けに行き、多少エッチな内容なのも覚悟したが、女の子たちがほぼ裸で男に跨っている仕事場を見せられ、一目散に逃げ出し、泣き顔で空に迎えられるのだった。

著者名:尾崎かおり 引用元:金のひつじ1巻

 

 

その矢先、家出の報告をした父親からついに返信があった

 

再会した父親は相変わらずの放蕩具合だったが、知り合いのところにしばらく住まわせてくれるよう話をつけてくれ、壊れたギターも預かってくれた。

 

 

さっぱりとした父娘の再会と別れ。

 

目的の住所に向かう電車の車内、さすがに疲れているのか、寝入った継は知らず知らずのうちに彼の肩にもたれかかり、また意図せずドキドキさせていた。

 

そして父親の知り合いだというコロッケ屋に着くと、とんでもない場面に出くわしてしまうのだった。

著者名:尾崎かおり 引用元:金のひつじ1巻

 

 

感想

金のひつじ1巻でした。
面白度☆8 胸糞度☆8

「神様がうそをつく」は印象深くて記憶に残る1冊だったので、次回作をずっと心待ちにしていました。

今回は小学生から高校生になり、いろいろと変わらざるを得なかった4人の群像劇でした。

鬱憤を晴らすためだけに酷いいじめをし続ける優心には、暴行、恐喝、強盗、その他諸々で仲間と共に院に入って欲しいですし、女子らしい粘着質な朝里たちのいじめも、胸糞悪くて仕方ないです。

取り合えず今は、小料理屋の叔母がもっと見たいです。