「荒ぶる季節の乙女どもよ」ネタバレ最新4巻。美少女は体つきまでエロいのだと知った夏
著者名:絵本奈央 引用元:荒ぶる季節の乙女どもよ4巻

荒ぶる季節の乙女どもよ4巻
ネタバレ感想

荒ぶる季節の乙女どもよの漫画最新話、最新刊ネタバレと感想、あらすじ、画像、結末、漫画を無料で読める方法を紹介。

 

未だぎこちないままの数紗と泉。

ロリコンに心乱された過去を持つ菅原氏。

そして、男を毛嫌いしていた部長曽根崎に彼氏ができたのであった。

 

13話

文化祭が近づいていた。

 

 

後夜祭のキャンプファイヤー。

 

どこの学校にでもある、恋が叶うというおまじない

 

それをどうにか捏造して盛り上げようとしていた文化祭実行委員の面々は、一つ文芸部に恋の伝説的なものを作ってもらおうと交渉しに来ていた。

 

 

彼らは完全に文芸部をバカにして、昨年の朗読会を休憩所などと笑い飛ばし、曽根崎の堪忍袋の緒を切ってしまった。

 

と思われたが、恋だのなんだのを遠ざけているはずの彼女は依頼を引き受けたのだった

表紙

 

 

あくまで自分に彼氏ができたことは隠し通し、なんのかんのと理由をつけて文芸部をもう一段高い場所に導く部長としての姿を保った。

 

部長の言葉をあっさり鵜呑みにした乙女たちは、ならばと俄然ヤル気を出し、本郷を筆頭に文化祭を恋の伝説で盛り上げるために気合を入れたのである。

 

 

その本郷、山岸の指示通りに恥ずかしさを堪えて長めのスカートの下に黒のTバックを履いて来たのだが、彼に伝えても全く興奮している様子もなく、ただいたいけな女子をからかっているようにしか見えなかった。

 

しかし、ほんわかした同僚の富多先生との会話で、彼の実家がペンションをしているという情報を仕入れ、すぐにある企みを思いついたのである。

 

 

 

和紗、須藤、菅原氏で帰る道すがら、そこここで文化祭の準備が始まっていて、漂うシンナーの臭いが青春の匂いそのものにすり替わりそうになる。

 

それよりまず今は、恋の伝説を何か考えなければならない。

 

すると菅原氏は、泉とどんなシチュエーションで恋を始めたいか?と和紗に訊き、揺れる彼女の心をさらに揺らしてしまう。

 

和紗は菅原氏ほど可愛くないことを挙げて逃げようとするが、全てを授けられたように見える菅原氏は和紗は可愛いし恋に見た目は関係ないと一刀両断。

表紙

 

 

しかし、幼馴染に恋する彼女はそう単純に割り切れず、本当に逃げ帰ってしまうのだった。

 

 

 

曽根崎のクラスでも出し物が決まる中、付き合いだしたばかりの二人の気持ちは既に擦れ違い始めていた

 

実は美人の彼女ができたと言いふらしたい彼氏の天城。

からかわれたくないし、文芸部員たちに合わせる顔がなくなるのを懸念する彼女の曽根崎。

 

まだ嫌われてる設定をクラスで通す辛さから解放されたかった彼は、本当に彼氏でいていいのか疑問に感じていた。

表紙

 

 

彼女が歯切れ悪くも肯定すると、彼は切なそうに喜ぶ

 

 

去り行く背中に「もう少しだけ待って・・・」と聞こえない大きさで声をかける。

 

彼女は、来る文化祭でカップルを大量発生させ、その中に自分たちも紛れようと企んでいた。

 

 

14話

乙女たちは電車に揺られていた。

 

 

いざ文化祭を盛り上げる恋の伝説をでっちあげようにも、フォークダンスは男女の過剰接触だとケチをつける投書により廃止され、キャンプファイヤーも暗闇の中の炎が熱情を起こさせる要因になると投書があり、行われるか検討中だった。

 

恋の伝説に使えそうなイベントを悉く廃止させようとしたのはまだ恋を知らなかった曽根崎の仕業だったが、彼女は普通に開き直って正体を明かしていた。

表紙

 

 

さて手詰まり感が出て来たその時、本郷が合宿を提案し、その舞台に山岸の実家のペンションが半ば強制的に選ばれたのであった。

 

 

 

そして、みんなの視線が景色に注目した瞬間を狙い、身体で恩を返すと囁き、この前のぞんざいな扱いの復讐とばかりに彼を動揺させることに成功したのである。

 

編集者にエロチシズムをごり押しされて仕方なく経験を積もうと始めたことだったが、今となっては彼への色仕掛けは青春の大部分を占めていたのである。

 

 

この合宿を企画した本郷だけでなく、菅原氏も秘めたる思いを抱いていた。

 

先日、泉との仲を和紗が誤解していると須藤から聞かされたのだが、あえてもっと誤解させて危機感を煽り、和紗に勇気を出させようとするつもりだった

 

だから、彼が電車好きなのも知っているし、二人でお茶したこともあると行きの電車内であくまで事実を話題に出して揺さぶったが、和紗だけでなく、事情を知っている須藤でさえ変な空気にうまく返せないでいた。

表紙

 

 

 

自然に囲まれた空気のおいしい場所。

 

だとしても簡単にいい感じの伝説が思いつくわけじゃなく、色々追い込まれていた和紗は廃止になるかも知れないキャンプファイヤーで校舎全焼などと言い出す始末。

 

 

一先ず、和紗と須藤はお風呂に入ってリラックスすることにした。

 

しかし和紗は菅原氏に対する劣等感がどんどん上昇しており、性格さえ歪み始めてしまっている現状に危機感を抱いていた。

表紙

 

 

その時、菅原氏も入って来た。

 

タオルで隠さず堂々とした彼女の身体は美しい顔と同様美しく、服を着ていたときには分からなかった、意外と大きく形も色もいい胸をお持ちだった

 

 

自分のと比べてしまった和紗はまた劣等感を抱き、比べられたくなくて湯船から上がれない

 

 

そうこうしているうち、のぼせてしまうのだった。

 

 

15話

次に本郷が動き出した。

 

山岸が一人でいるところを狙い、彼の部屋で二人きりになりたいと迫るが、彼はまだ教師としてそこは受け入れようとしない。

 

だが今日もTバックを履いてきていた本郷は、ここで一線を越えるべく「お願いします」と潤んだ瞳で見上げる。

すると彼は彼女の腕を掴んで引き寄せ、まだ他人の柔らかさを知らない無垢な唇に顔を近づけ、彼女は思わず目を瞑った。

表紙

 

 

キスさえも覚悟できていないことがバレ、本郷は一人取り残された。

 

 

夏でも涼しい外の空気。

 

へたり込んだ彼女は、パンツを通さないスウェット越しだけの地面の冷たさに涙しそうになった。

 

 

 

部屋で一人、天城からのメッセージでニヤけていた曽根崎。

 

そこにお風呂上りの須藤が合流。

 

まだ曽根崎が男嫌いだと信じていた須藤は、最近のどこか勘違いした杉本の絡みに辟易しており、男がさっぱりカラッとしているなどという世間の声が幻想だと気づき、女子の方が受け入れられる実情を語った。

表紙

 

 

それに曽根崎は、真面目に人は違うDNAを求めるものだと答える。

 

須藤は自分の毛穴が男子並みに開いているのかと心配になり、すかさず曽根崎は化粧水を取り出した。

 

 

天城との間に恋が芽生えるまで、曽根崎も化粧水などつける習慣はなかった。

それどころか、恋バナではしゃぐ女子たちを蔑み小声で暴言さえ吐いていた。

 

しかし、今や彼女も荒ぶりを忘れたただの恋する乙女になっていた。

 

 

 

本郷も部屋に戻って来たその頃、菅原氏は火照りを治めるために涼んでいる和紗に付き添っていた。

 

 

顔も体も美しい菅原氏は、きっと胸を比べてバカにしたりしない。

そうして胸がリフレインすると、和紗はまた自然と涙が零れてきた。

 

それを優しさで抱きしめられると、「菅原氏がもし泉を好きなら・・・」とも零れ出た。

 

その言葉は、女子に謂れのない嫉妬をされ続けて来た菅原氏にとって聞き捨てならない言葉だった

表紙

 

 

菅原氏が怒って無理矢理聞き出そうとしたその時、残りの3人が来て仲裁に入った。

 

 

そこで文芸部部長らしく、曽根崎は言葉の暴力を許さず、合宿にお決まりの枕投げを提案し、各々モヤモヤを抱えている乙女たちに発散する場を与えたのだった。

 

 

想像以上の楽しさで暴れまわっている間、和紗は大きさは違ってもどの胸も揺れているのだと思った。

 

 

16話

終わり良ければ全て良しで合宿は終了した。

 

 

和紗が帰ってきた日の夜、泉は彼女が自分のことを好きなんだと改めて考え、小さい頃からの二人の関係を振り返っていた。

 

 

小さな頃は和紗の方が背も高くてお姉さん風を吹かせ、一歩前を歩いていた。

 

しかし、小学生の頃にキャッチボールで和紗が全然届かなかった距離を、自分が簡単に投げられた時、初めて女の子なんだと意識した。

表紙

 

 

 

枕投げをしている間は、最近のモヤモヤを考えないで済んでいた和紗は、ぶつかり合うことに怖がっていた自分に気づいた。

 

そして部屋のカーテンを開ければ、同じタイミングで開けた彼と目が合った

 

ぎこちない挨拶を交わすも、彼が好きな電車に乗ったと話すと瞬時に屈託ない笑顔を見せてくれる。

だから、菅原氏がまだ知らないことを自分は知っているんだという僅かばかりの優越感がこみ上げた。

 

 

その電車のキーホルダーをお土産に買い、自分の気持ちを込めて投げた。

 

もし届いたら・・・その後を決めないうちに投げた泉が好きな電車のキーホルダーは、あの日のボールよりも遠くに飛び、彼に届いた

 

 

別れの言葉はまたぎこちなかったが、一気に胸の鼓動が高鳴った。

 

 

 

恋の伝説は、キャンプファイヤーで照らされた好きな人の影の心臓の部分を踏みながら「好きです」と呟くと恋は叶う、というものに落ち着いた。

 

それは貶しまくった実行委員が示した一例と酷似していたが、ここでも曽根崎が説得力のある口からでまかせを叫んだ。

 

 

恋とは心と心のぶつかり合い。

心が宿るのは、やはり心臓でありハート

そこを踏むのだから、伝説として申し分なく、彼らも勢いに押されて納得してくれた。

表紙

 

 

投書のクレーマー問題は、曽根崎自身がクレーマーなのでどうにでもなる予定だった。

 

 

 

そして伝説を基にして本郷が短編を書き、さっそく朗読会の練習を始めたのだが、声に出すと想像以上の恥ずかしい言葉の羅列で、恥ずかしげもなく読む菅原氏の音読で本郷は顔から火が出る思いだった。

 

 

とにかく、恥ずかしい台詞を言わなければならないその役を誰がするのかが問題だったが、和紗がすぐに立候補するのだった

表紙

 

 

和紗はその後で、泉に告白するつもりだと菅原氏に打ち明けるが、彼女は手放しで応援できなくなっていた。

 

 

感想

荒ぶる季節の乙女どもよ4巻でした。
面白度☆8 交錯度☆8

曽根崎シーンが減りましたが、代わりに本郷が積極的に動き出して乙女度を上げてきましたし、須藤はやはり百合寄りな気配が拭い切れず、菅原氏も心境の変化が起きている様子。

このままぐっちょりしそうでもありますが、取りあえず富多先生がキーパーソンになりそうな気がします。

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