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11話

あれだけ酷い態度を取られたのに、継は優心を見限ろうとせず、今度やるらしいボクシングのプロテストを観に行こうと騒ぎ立てる。

 

空は当然、顔も見たくない相手だったが、もう特別な女の子にしか見えなくなっていた継に腕を触られては拒否などできるはずがなく、あっさりと怒りよりも彼女の願いを聞いてあげたい気持ちが勝ってしまうのだった。

著者名:尾崎かおり 引用元:金のひつじ2巻

 

 

 

まさか二人に見られているなど思いもしていない優心は、気合を入れてリングに上がっていた。

 

 

いざゴングが鳴り、1R目が始まると、すぐに大振りの一発を打ち込んだ。

 

しかし、あっさりとカウンターを食らってたたらを踏んでしまう。

 

それでペースを掴み損ね、リズミカルな相手の連打に対応し切れず、反撃してもスルスルと躱され、また無様に顔面にストレートを叩き込まれ、鼻血まで吹いてしまう。

 

 

会長にアドバイスしてもらってから2R目に臨んでも、状況は悪いままだった。

 

あれだけイキっていた優心も、ボクサーの中では最弱レベルなのだと知った空は、殴られまくっている姿にざまあみろと思った。

著者名:尾崎かおり 引用元:金のひつじ2巻

 

 

血を撒き散らしまくった優心は、あえなく棄権を言い渡された。

 

あっという間に不合格で終わったプロテストに茫然自失でいるところに、いるはずのない継に名前を呼ばれて現実に戻った。

 

一番見られたくないバカにし続けてきた相手に無様な姿を見られていたと知り、ヘッドギアとグローブを放り捨て、シャワールームに篭ってみじめな自分に泣き暮れた。

著者名:尾崎かおり 引用元:金のひつじ2巻

 

 

 

会長の励ましも素通りし、道も知らない東京の街に走り出す。

 

通行人にぶつかって膝をついて地面に顔を向けたその時、側溝の中で猫が閉じ込められているのに気づいた。

著者名:尾崎かおり 引用元:金のひつじ2巻

 

 

追いついた継が今までのことなど何もなかったように話しかけると、優心も猫がいるとだけ返しながら蓋を外し、中を覗き込んで子猫の姿を確認した。

 

追いついた空も継に言われては断れず、関わり合いたくない優心の手助けをしなければならなくなり、反対側の蓋を開けて猫が逃げないようにする。

 

泥水で汚れるのも構わずに頭を突っ込んだ優心は必死に手を伸ばし、子猫の信頼を得ようと見詰め合う。

著者名:尾崎かおり 引用元:金のひつじ2巻

 

 

通行人が立ち止まり、ちょっとした騒ぎになる中、優心は無事に猫を掴んで地上に戻すことができた。

 

 

そうして動物を助ける姿を見た継は、やっぱり子供の頃と変わっていないと思った。

著者名:尾崎かおり 引用元:金のひつじ2巻

 

 

空もランドセルを背負っていた優心の頼もしく優しい頃を重ね合わせ、複雑な気持ちになった。

 

 

感想

金のひつじ2巻でした。
面白度☆7 無様度☆8

二人の生活は落ち着いて楽しみもできてきたようですが、このまま学校を休み続けるわけにもいかないでしょうし、どのタイミングで戻るのかが気になります。

優心が痛い目を見たり挫折を味わうのは、大歓迎です。

自分の不幸を他人を傷つけることで解消しようとしたのだから、相応の報いを受けて然るべきでしょう。

両サイドともままならない恋心が軸になっているようですが、なかなか先が読みずらい展開ですね。

金のひつじを読むならこちら

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