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しかし、大したダメージを与えられず、なつのと楓子が掴まれてしまった。

 

 

雄叫びを上げ、猛り狂う化け物。

 

その時、空気を読み観察力に優れている朔也は勝機を見出した。

 

 

周囲の人間を観察してきたように化け物を観察すると、ある箇所を注意深く守っているのが分かった。

 

そこに丸太を投げると確実に防御し、楓子を放り投げ、目を刺したなつのも放り投げた。

 

やはり、楓子となつのには卵を産みつける気はないようだった

 

 

眼球が血塗れになった化け物の視力が奪われたのを確認した朔也は、自傷癖のあるすずに腕を切ってもらい血を布に染み込ませて、殺される可能性の低い楓子に囮になってもらう作戦を立てた。

 

危険な役割だったが、楓子は逆に朔也を心配しながら威勢よく化け物の注意を引き付け始めた。

著者名:菅原キク 引用元:マザーグール3巻

 

 

血の臭いに引かれ、追いかけ始める化け物。

 

朔也は茂みの中で待ち伏せながら、あそこが弱点に違いないと信じた。

 

 

卵を産み付けるのが目的なら、その卵が入っているお腹を守るのは当然。

 

生物としての本能的な動きに気づいた朔也は楓子が通り過ぎ、化け物が見えた瞬間に槍を突き出し、一息に腹を掻っ捌いた

著者名:菅原キク 引用元:マザーグール3巻

 

 

軟い腹は簡単に引き裂かれ、中から卵が零れ落ち、ついにビッグサイズの化け物を仕留めたのだった。

 

 

 

すずは勝利の喜びもそこそこに、零れ落ちた卵に興味を引かれて手に取った。

 

すると手の平に鼓動が伝わり、思わず投げ捨てたが、卵はゴムボールのように弾んで割れることはなかった。

 

その中で息づいていたのは、まるで人間の胎児のようだった。

著者名:菅原キク 引用元:マザーグール3巻

 

 

 

穴の中から出されたちなみは、さっきより死に近づいているようだった。

 

すぐに血を止めて然るべき処置をしなければならないが、手元にあるのは包帯や痛み止めくらい。

 

化け物を倒したのもちなみを助けるためであり、手をこまねいている余裕はない。

 

そこでなつのは、あの薄気味悪い老婆たちのところなら、縫う道具くらいはあるはずだと思い出した。

 

 

相手は化け物と共生しているだろう狂気の殺人集団だが、なつのは一人でも行くつもりでちなみと自分をツタで縛って背負った。

 

朔也たちに危険なことをさせたくはなかったが、それでも堂々と一緒についてきて欲しいと頭を下げた。

著者名:菅原キク 引用元:マザーグール3巻

 

 

言われるまでもなく、3人もちなみを助けたい気持ちは同じだった。

 

それより、なつのがお願いしてでも助けたいと思えるちなみは、なつのにとってただの旧友だけとは思えなかった。

 

するとなつのは恥ずかしがらずに、一番大事だと答えた。

著者名:菅原キク 引用元:マザーグール3巻

 

 

そして朔也はトリノへの気持ちを重ねて、なつのの気持ちをだと思い込み、より一層ヤル気を漲らせたのだった。

 

 

 

老婆たちは楓子の予想通り、化け物に襲われた女性を回収するためにあっちから姿を現した。

 

崖の上と下で睨み合う、老婆と女子高生

著者名:菅原キク 引用元:マザーグール3巻

 

 

しかし老婆は卵を産み付けられた人間がいないと判断したのか、朔也たちを無視して当初の進むべき方向へ歩き出した。

 

 

この先に何があるのか分からない。

 

それでも、ビッグサイズの化け物を倒した彼女たちは勇気と自信を得ていた。

 

それに、朔也にとってみれば、この先に居るかも知れないトリノに会えるのが大きかった。

著者名:菅原キク 引用元:マザーグール3巻

 

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