
ヒメノスピア3巻
ネタバレ感想
ヒメノスピアの漫画最新話と最終回まで、最新刊ネタバレと感想、あらすじ、エロ画像、結末、漫画を無料で読める方法を紹介。
11話から15話を収録。
姫乃は兵士になった元いじめっ子たちに助けられ、一時山中に身を隠した。
しかし、母親が捕まったことを知り、単身警察組織に乗り込んだが、事前に警視総監をも頭を垂れざるを得ない準備を整えていた。
酷い母だったが、殺された悲しみに怒り狂い、見せしめに捜査の指揮を執った刑事を刺し殺した。
そして世論に真実が暴かれた勢いで、ヒメノスピアなる国を作り上げたのだった。
11話
姫乃を捕まえるために警察が女子高生を虐殺した事件から1年が経っていた。
最早不祥事というレベルを越え、警察が殺人集団に成り下がった未曾有の大事件は1年経っても熱が続いていた。
そして現在、ある通勤通学の時間帯の電車の中、一人の女子高生が中年男性に身体をまさぐられるという痴漢行為をされていた。
気の弱い少女はろくな抵抗も出来ず、涙を溜めていた。
そんな女子高生に代わって痴漢を止めてくれたのが、大人だが同じ女性だった。
著者名:柳井伸彦 引用元:ヒメノスピア3巻
痴漢男は手を振り払い、怒鳴りつけてごまかそうとした。
その直後、車内にいた殆どの女性が針を出し、その男に向かっていつでも刺せる様に突きつけた。
針を持った女性を「兵士」と呼ぶ認識は全国的に浸透していた。
兵士の女性は見て見ぬふりをして痴漢されている様を楽しんでいた数人の男にも針をチラつかせ、死にたくなければ次の駅で降りろと命令する。
傍観を楽しんでいた男は、何も言い返せず従うしかなかった。
著者名:柳井伸彦 引用元:ヒメノスピア3巻
兵士は泣き腫らす女子高生に優しい言葉をかけ、ヒメノスピア(楽園都市)では女が耐える必要はないのだと励ました。
女が女を助けた感動的で善意に満ちた光景が落ち着こうとしたその時、今度は別の女子高生がいきなり吐き戻し、その場に膝を着いた。
しかし、いつものことだから大丈夫だと気丈に振舞う。
安達瑞は元は鷺宮だった楽園都市の駅に降りると、先ほどの光景を口汚く罵った。
著者名:柳井伸彦 引用元:ヒメノスピア3巻
瑞はテロリストから一転、女だけの独立国を作り女王を気取っている園藤姫乃を毛嫌いするどころか心の底から憎んでいた。
そしてヒメノスピアの実態が、兵士が目を光らせて暴力で治安維持を図っている恐怖政治でしかないと思い、兵士になった女性を化物だと蔑んでいた。
そんな危険で憎んでいる女がトップにいる場所になぜ来たのかと言えば、それでも来なければならない理由があったからだ。
瑞は目的地の、姫乃がいる女子高に赴いた。
著者名:柳井伸彦 引用元:ヒメノスピア3巻
そして眼光鋭く校舎を眺めていると、ここに通う女子生徒たちが瑞を転入生か受験生かと思い、善意で色々と話しかけてきた。
瑞は気にかけてくれる必要はないと断るが、生徒たちは矢継ぎ早に絶え間なく声をかけてくる。
そしてまた耐えられなくなった瑞は吐き戻してしまった。
著者名:柳井伸彦 引用元:ヒメノスピア3巻
当然、生徒たちは心配し、また次々と善意の言葉をかけてくる。
それで限界を超えた瑞は、ついに気を失ってしまうのだった。
目を覚ますと、保健室のベッドの上だった。
そこの主は、蜂の研究施設をクビになった研究者の藤本だった。
姫乃がトップに君臨する学校の職員になっていた藤本は、瑞のことも特異な症状のことも把握していた。
瑞が吐いたり気を失った理由は、他者からの善意に拒否反応を示したからだった。
著者名:柳井伸彦 引用元:ヒメノスピア3巻
自律神経失調、眩暈、吐き気・・・
それらのせいで不登校、引きこもりになったんだろうと指摘された瑞は、自分のことを言い当てる藤本に苛立ち、また口汚く罵った。
しかし、女王への愛に溢れているこの学校は瑞にとって地獄だろうから、早く帰ったほうがいいと忠告されてしまう。
それでも瑞は、目的を果たさなければならなかった。
校舎内に入れたのはむしろ好都合で、隠し持って来たナイフで姫乃を殺すつもりだった。
著者名:柳井伸彦 引用元:ヒメノスピア3巻