
ギフト±13巻ネタバレ感想
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クジラ候補で構成された天廻功に捕まった環だったが、シイナに助けられ、何とか窮地を脱する。
結局、自分の正義を押し通してきただけのヌクイはクジラとして、環に臓器を抜き取られてしまった。
梨世は環を奪取したつもりだったが隙を突かれ、意識を失っている間に八方塞となり、裏切り者のままタカシに抱かれて、快楽を貪るのだった。
梨世とタカシ
梨世とタカシは動物のように肌を重ねていた。
梨世が言うには、環にペースメーカーを埋め込んだ時、心臓をサンプルを取り、そこからナノファイバー片が見つかったと言う。
著者名:ナガテユカ 引用元:ギフト±13巻
再生医療には三つ、必要な要素がある。
人体を作るための基になる幹細胞。
幹細胞の定着するための足場。
それらを促す刺激。
ナノファイバー片は足場に違いなく、足場は三つの要素の中で特に重要とされている。
環の心臓から見つかった欠片は吸収し切れなかったもの。
しかしおそらく、環の心臓の再生医療で作られたものは弁だけだと梨世は言う。
著者名:ナガテユカ 引用元:ギフト±13巻
ただ弁だけだとしても、再生医療で作られた心臓移植の成功例として世界初の快挙だった。
小さな宇宙とも言われる人体の一部を完璧に再現できたのは、気の遠くなるような手作業の果てに作られたもので、それを達成したのがタカシの祖父だった。
だが梨世が属していたアメリカが欲するのは、時間もかかり高価な職人芸の臓器ではなく、大量生産できるようにする工程だった。
そこで梨世が疑問に思ったのは、弁だけなら牛や豚の生体由来のものや機械の人口弁で事足りる。
なのに、膨大な時間と手間をかけて再生医療の弁をなぜ環に移植したのか。
著者名:ナガテユカ 引用元:ギフト±13巻
タカシは自分に跨る梨世の質問の答えがすぐに分かり、梨世を押し倒して祖父への憤りを彼女にぶつけ始めた。
環はただ、再生医療の実験体にされただけに違いなかった。
著者名:ナガテユカ 引用元:ギフト±13巻
久しぶりに動物のように交わった二人が息も絶え絶えになっていると、曹の雇った手勢が別荘を取り囲んでいた。
自暴自棄が抜けていない梨世は自分を置いて逃げるよう言うが、タカシは裏切られようと彼女を見捨てるつもりはなく、目的のために手段を選ばなかった魔性の女を貫き通せと言い返した。
著者名:ナガテユカ 引用元:ギフト±13巻
それは鼓舞のようでもあり、愛する人に素直になれない不器用さでもあり、せめてもの皮肉でもあった。
タカシは加藤に連絡し、ヘリを飛ばさせて雇われただけのチンピラを怯えさせ、その隙に空を使って逃走に成功した。
タカシは傍に置いていても危険でしかない梨世を、あえて秋光家で匿うことにした。
梨世は自分に利用価値がないことや、可愛い女にも魔性の女にもなり切れないことを自虐的に愚痴るが、タカシの中で彼女は、欲望のために人を殺すヌクイのような医者ではなかった。
そして環の主治医なのも変わらない。
舌を噛む荒々しいキスでそれ以上何も言わせず、ここにいることを納得させた。
著者名:ナガテユカ 引用元:ギフト±13巻