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12話

ロッカーの中に預けられていたのは姫のキャリーケースだった。

 

 

カラオケボックスに移動し、一つだけあったメモリーカードを再生し始めた。

 

 

姫はまた思い詰めたような表情で、これを観れば後悔することになると前置きしてから、本当の自分を語り始めた。

 

 

山手恭二が好きそうな軽い女になろうと、地味な見た目を整えて手っ取り早く処女を捨てるため、ヤリサーで評判のテニスサークルに入った。

 

性格はまるで変わっていなかったが、勇気を出して明るく可愛さをアピールすると男たちにチヤホヤされる気持ち良さを始めて知った。

著者名:荒木宰 引用元:オタサーの姫殺人事件3巻

 

 

そこからは顔も覚えていない相手であっさり処女を捨て、一気に10人くらいと関係を持った。

 

 

満を持して山手に重くない女アピールで近づいたが、まるで相手にされず、焦りが募った

 

そんな時、呪いさんの下らない話を聞いている時に見かけたのが、もっと下らない人間に見える女に相手にされないのを自己弁護して慰め合っていたオタサーメンバーだった。

 

そこで姫はハンカチをわざと落として拾ってもらい、目を合わす機会を作ったが、女と目を合わすのも難しいと言っていた青鹿に物怖じせずに見つめられ、姫はこのキモオタ共の童貞も奪って女としての幅を広げてやろうと決めた。

著者名:荒木宰 引用元:オタサーの姫殺人事件3巻

 

 

そしてオタサーの姫を演じてサークルに入り、簡単にキモオタ3人の心を掴むことはできたが、なかなか青鹿だけからどう思われているか分からず、部誌を協力して作ることで距離を近づけようとした。

 

しかし、本来の姫は青鹿の趣味と一致していて、オタサー活動を単純に楽しく感じ始めていた

 

その頃になると山手の態度や言葉に嫌悪感を覚え始めたがそれをごまかし、焦って体を使って青鹿を落とそうとした。

著者名:荒木宰 引用元:オタサーの姫殺人事件3巻

 

 

だが山手からの連絡で未遂に終わり、待ち望んだ山手に抱かれたのだが、全く嬉しくなかった。

 

 

どうしていいか分からなくなった姫は一気に青鹿以外の3人ともヤリ、盗撮もでっち上げて山手の気を引こうとしたが、最早好きとも思えなくなっていて、体でしかオタサーメンバーと繋がっていないなら、いずれ全ての繋がりが消えると思って怖くなった

 

 

友達にもなれず、青鹿と純粋な恋をすることもできない。

だから、みんなの前から消えなければと思った

 

 

全てを白状した姫は最後に一人ずつ言葉をかけ、青鹿にはちゃんと告白してから忘れてと付け加えた。

 

そしてるいなにも羨ましく思っていたと明かし、学祭後に姿を消すと宣言して動画は終わった。

著者名:荒木宰 引用元:オタサーの姫殺人事件3巻

 

 

衝撃的な事実に男たちもるいなも後悔し、謝罪し、泣きじゃくるが、思い詰めていてもあの死が自殺ではないことがハッキリした。

 

 

13話

キャリーケースには旅支度と彼らの私物が一つずつ入っていた。

 

おそらく友達になりたかった彼らの思い出を傍に置いておきたいという考えだと思われたが、トマトの私物だけ何も入っていなかった

 

その理由を探るためにも警察に当日のことを訊きに行ったが、新しい発見もなくきつくあしらわれただけだった。

 

 

 

後日、姫城家の墓にお参りに行き、姫に報告する意味でも辿り着いた結論を整理した。

 

 

姿を消す決意をした姫は最後の思い出に販売促進のためにコスプレに着替え、部室の棚からトマトが作ったフィギュアを一体取ろうとして椅子に上がって手を伸ばした。

 

そして運悪く壊れかけていた椅子は重さに耐え切れずに足が外れ、咄嗟に棚を掴んだ姫は下敷きになってしまった。

著者名:荒木宰 引用元:オタサーの姫殺人事件3巻

 

 

だから、トマトの私物だけケースの中に入っていなかった。

 

 

誰かに殺されていれば犯人に憎しみをぶつけるつもりだったるいなは、救われない事故死だったことに泣き叫んだ。

 

ただ真相を追究してくれたおかげで仲違いが解消され、姫をただのクソビッチと思わずに済んだと青鹿に言われ、自分が意味のあることをしたと思えた。

 

そして、仲直りできないままだった姉に本音を打ち明けて謝り、安らかな眠りを祈った。

著者名:荒木宰 引用元:オタサーの姫殺人事件3巻

 

 

これにてオタサーの姫殺人事件と思われた一件は、精神的に追い込まれた女の子の悲しい事故死で落着した。

 

 

 

後日、るいなは女をものとしか見ていない正真正銘のクズの山手にクズっぷりを突きつけ、姉の無念を少しでも晴らした。

 

姫と両想いだったと分かった青鹿はまだ童貞のまま、姫の思い出を胸に大学生活を今まで通り楽しみ始めた。

 

そして、もう一人、姫に殺意を抱いていた何者かは、姫が死んだことにほくそ笑んでいた

著者名:荒木宰 引用元:オタサーの姫殺人事件3巻

 

 

最終話

姫の死から半年が経った。

 

それぞれに前を向き、充実した生活を送っていたオタサーメンバー。

るいなは大学に入ることを決め、久しぶりにまた青鹿の前に姿を見せていた。

 

誰よりも姫の死を願った何者かは、次のターゲットに狙いを変えていた・・・

 

 

感想

オタサーの姫殺人事件3巻にて完結です。
面白度☆7 こじらせ度☆10

好きになった相手が悪過ぎましたね。

それを若気の至りで納得できなかった繊細すぎるメンタルと、元々素養のあったビッチ気質が災いした不幸な事故でした。

キモオタたちが自分のクズさに気づき、姫への悪感情を無くしたのがせめてもの救いでした。

荒木さんには、またギャグとシリアスがいい感じに混ざった作品を期待したいです。

オタサーの姫殺人事件を読むならこちら

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