進撃の巨人87話ネタバレ感想

エルディアの復権を願い、息子であるジークに教育を施していたグリシャ。

しかし、親が息子の思想を強制することの罪深さを知っていたはずなのに、それに蓋をしながら、子供を道具としてしか見なかったツケが回ってきた。

 

 

第87話 境界線

グリシャに待っていたのは、過酷な拷問だった。「フクロウ」がどこの誰かも男か女かも知らない彼は、指を切断されても話せることなどなかった。

結局痛い思いをするだけして、パラディ島への島流しが決定する。船着場の目の前には数十mの壁が果てしなく続いていた。そこがパラディ島と楽園との境界線だった。ここでグリシャたちエルディア復権派の反逆者は、知性のない巨人に変えられ、死ぬまで人を追い続けて食らうだけの終身刑を科せられることになる。

著者名:諌山創 引用元:進撃の巨人22巻

 

 

そう説明した男は、妹と飛行船を見に行った時に、グリシャに制裁を加えた男だった

 

仲間のグライスがグリシャの横に連れてこられると、息子に密告されたこと散々詰り、ダイナと夫婦になったことさえも責められた。それが威勢がいいと捉えられ、グライスは巨人化の注射を打たれること無く、生身のままで壁から突き落とされてしまう。

北を目指せば壁まで辿り着けるぞと言われ、愚直に走り出すグライス。もちろん生かしておくつもりなど無く、他の仲間を巨人に変えて最初の餌にする段取りだった。

著者名:諌山創 引用元:進撃の巨人22巻

 

 

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グライスが境界線から少し離れると、他の仲間に一斉に注射が打たれ下に突き落とされた。瞬く間におぞましい巨人に変化していき、仲間であるグライス目掛けて走り出した。

著者名:諌山創 引用元:進撃の巨人22巻

 

 

次に連れて来られたのはダイナだった。王家の血を引く彼女は、情報提供の変わりに見逃してもらえるはずだった。もしかして彼女の素性が伝わっていないのかと思ったが、何が狙いか分からないがそれは敢えてもみ消されたようだった。

 

ダイナも同じように注射を打たれて突き落とされた。彼女の最後の言葉は「どんな姿になっても、あなたを探し出すから」という、健気なものだった。
地に落ち、光を放って姿を変えたダイナ。それはエレンの母で、グリシャの壁の中の妻であるカルラを捕食した巨人だった。

著者名:諌山創 引用元:進撃の巨人22巻

 

 

 

その光景の直後、絶叫と共に目を覚ましたエレン。場所は地下牢で、リヴァイに反逆した罰を受けている最中の就寝中のことだった。まだグリシャの記憶と自分自身が混濁しているような感覚があり、自分のことを「わたし」と呼ぶ変化が見られた。

著者名:諌山創 引用元:進撃の巨人22巻

 

 

アルミンは二人の罰に付き合い、ミカサは隣の房で寝癖のまま跳ね起きていた。エレンは長い夢のような父の記憶を見て、残酷な真実を突きつけられた。

母を食ったのが、父の妻で敵であるジークの母だった。

著者名:諌山創 引用元:進撃の巨人22巻

 

 

 

ダイナを突き落としたのは、15年前、当時8歳の妹を犬に襲わせた男だった。曹長と呼ばれたその男は、グリシャについていたクルーガーという兵士を残して他の兵士を船に戻らせた。これから仲間の一人を3~4m級の巨人にして、グリシャと戦わせるつもりだった。

グリシャはただ疑問を感じ、なぜこんなことをするんだと問う。曹長はおもしろいからだと答えた。人間は残酷なものが好きなんだよ。何十年も平和が続いているのは結構だが、少しは刺激が欲しくなるのさ。それを人が死ぬところを見て生の実感を得て、危機感ってヤツを感じて補うんだと。

心は痛まないのか?そう訊くと、いいたいことは分かるが、お前らは人じゃない。巨人の骨髄液を体内に摂取しただけで巨人になる「ユミルの民」は、人の社会に紛れ込んだ化け物だ。だからお前らみたいな存在を消すのが、全人類の願いなんだよと、饒舌に捲くし立てた。

著者名:諌山創 引用元:進撃の巨人22巻 著者名:諌山創 引用元:進撃の巨人22巻

曹長はグリシャの反論など子供の戯言のように取り合わず、下に突き落とそうとしてきた。その時、傍にいたクルーガーが曹長を突き落とした

 

 

曹長は自分が巨人にした男に食い殺されていく。クルーガーは一仕事終えたようにため息をつくと「俺がフクロウだ」と正体を明かした。そして、グリシャに巨人の力の使い方を覚えておけと言い自分の手をナイフで切り、巨人に変化した。

著者名:諌山創 引用元:進撃の巨人22巻

 

 

感想

進撃の巨人87話でした。

連載初期からいろいろ推察されてきた、カルラを捕食した巨人の正体がついに判明しました。残酷な運命の連鎖しまくってますね。ミカサの寝癖が可愛いなんて言ったら、不謹慎かも知れませんが、可愛いです。

 

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