蛍火の灯る頃に1巻
ネタバレ感想
蛍火の灯る頃にの最新話、最新刊ネタバレと感想とあらすじと画像、漫画を無料で読める方法を紹介。
祖母が亡くなり、久しぶりに山奥にある父の実家へ帰ることになった。
折り合いの悪い叔父たちや、感じの悪い従姉妹。そして、血の繋がらない妹。
少しの我慢で日常に戻れるはずだった。
平坂村の血を継ぐものたち
忠村幸人。
定職にも就かずニート暮らしを満喫している主人公。
祖母の弔いで平坂村に来たのはいいものの、口うるさい叔父達に会うのは憂鬱だった。
平坂村が異常事態に見舞われていくと、誰よりも早く現実を見据えリーダーシップを発揮していく柔軟性を見せ、月に対して優しい兄だった頃を取り戻していく。
月(ユエ)。
幸人の妹だが、父の再婚相手の連れ子で血は繋がっていない。
事業を立て直すために祖母の遺産の1億円を全て使い切った母が蒸発したせいで、責任を感じている。自己主張が苦手でおどおどしやすい。
正志。
幸人と月の父。謹厳実直だが、堅苦しいとも言える性格。
再婚相手の夢子が蒸発してしまったが、月には変わらず接している。
輝美。
幸人の従姉妹で、バイトをしながら女優を目指している。
単純で我が強く、不平不満をすぐに漏らす直情型な性格。
なかなかいいおっぱいを持っている。
輝也。
輝美の弟。スマホゲームが好きで姉には強い。
冷めた性格で感情の起伏が少ないが、人に対して冷たいわけではなく、冷静さを失わないところがある。
信輝。
輝美と輝也の父。母の遺産を使い切った夢子を憎み、残された月に辛く当たる。
兄に比べれば軽い性格で、物事を深く考えない。
常雅。
50代で未だ独身の風来坊。
日焼けした肌と軽い性格で飄々としているが、それが確執のある親戚間の緩衝材と言えなくもない。
平坂村の怪異
久しぶりに集まっても和気藹々とはいかず、信輝は月に恨み言をぶつけ、輝美はお風呂に逃げ、輝也はあまりに遅い姉の入浴シーンを覗いていた。
涙を浮かべながら外に出た月は、多くの蛍が宙を舞いながら光を放っているのに元気付けられた。しかし、その日の夜遅く、蝋燭の番をしていた常雅が眠りこけている間に、家の中に蛍が入り込んでいるのに、月は目を覚ました。
導かれるまま蛍を追っていくと、祖母が寝かされている部屋に辿り着いた。
幻想的な景色に目を奪われたのも束の間、祖母の体が動き出し、寝そべったまま部屋を出て行くのを目の当たりにしてしまう。
そのまま気を失った月。
翌朝。遺体が消えていることに気付いた皆は騒ぎ出す。
しかもライフラインは全て遮断されているし、空には二つの太陽が昇っているのだった。
常雅が幻日という現象だと言い、それで彼らは無理矢理納得するが、今度は村から人が消えていることに気付いた。
電気、水道、携帯電波が同じタイミングで遮断されたことも含めて考え、外に助けを求めに行くことになったが、村は厚い霧に覆われていて、中に入ると激しい頭痛に見舞われてしまうことが分かった。
村が見渡せる高台に行ってようやく、白い霧が村を取り囲むように縦横に走っているのが確認できた。
その時、地響きと共に地滑りのようなものが起こり、車を狙うように押し寄せてきた。
彼らは斜面に流されながらも、何とか命からがら逃げ出した。
村からも出れず、助けも呼べないとなると、考えるべきは食料問題だった。
他の民家の食料を大人たちが探しに出かけ、幸人、月、輝也の3人はブルーシートで上空からも見えるようにSOSのサインを作った。
この時、リーダーシップを発揮し始めていた幸人は、月に励ましの言葉をかけ、それに月は優しい笑顔を見せてくれていた頃の兄を思い出し、とても心強い気持ちになっていた。
その時、山から黒い塊のようなものが飛んでくるのが見えた。
すぐに逃げ出すが、あっという間に追いつかれ纏わりつかれてしまう。
それは、人の顔を持つ蝿の大群だった。
何とか家に辿り着いた頃、大人3人も蝿に襲われていた。
常雅は二人とはぐれて彷徨っているうちに、森の中から女性の助けを呼ぶ声が聴こえてきた。
しかし、姿は見えていたのに近づくといなくなっていた。さらに繁みの葉は刃物のように鋭くなっていて、戻るために足を踏み出す度、体中を切り刻まれてしまう。
大怪我を負いながらも兄二人と合流できたが、今度は野犬の群れに襲われる。
声を聞きつけた幸人と輝也が農具を手に追い払おうとするが、野犬は常軌を逸した凶暴性を見せ、鉄の部分を食い千切った。
対抗する手段がなくなったその時、犬の体に無数の穴が開き血を吹き出して倒れた。
いつの間にか、ショットガンを持った若い女が現れていた。
犬を撃退してもらい、重傷の大人たちを家に運び込むが、血は止まらずあっという間に化膿していく。
ようやく落ち着いた頃、女性は鷹野と名乗った。
日本の集落を巡る研究者だという彼女は、この現象や村のことについて、かなり詳しく知っているようだった。
この家を守っている魔除けのお守り。
出歩ける朝でも昼でも夜でもない時間帯。
人の顔を持つ餓鬼蝿。
そして、この村は地獄そのものだと・・・
感想
蛍火の灯る頃に1巻でした。
面白度☆7 ひぐらし度☆8
鷹野は完全にひぐらしやろと思いました。霧に囲まれて怪物が現れるところは、完全に映画のミストでした。
それに輝美のあまりそそらないサービスショット。
こういう役回りは早めに死にそうですが、さて、どうなることやら2巻を楽しみにしましょう。