4話

鈴木は物置の陰に潜み、加奈を覗き見ながらほとばしる性欲を解消していた。

 

やはり一切の更生も反省もなく、どうやって犯そうかだけを考え、人妻の一挙手一投足を凝視して涎を垂らしていた。

著者名:筒井哲也 引用元:グランドジャンプ2018年4号

 

 

車に荷物を積み込んでいた加奈は、恵理奈に話しかけられた直後に誰かに肩を掴まれるのを感じた

 

反射的に振り向くと、圭太が慌てた様子で息を切らしていた

 

圭太は鈴木の動きに注意しながら、残りの荷物は後で送るといって、一刻でも早く妻と娘をここから離れさせようとした。

異変を感じた加奈は何かあったんだろうと訝しむが、新任警官に町を案内することになったと言われれば、それ以上追求しようとはしなかった。

著者名:筒井哲也 引用元:グランドジャンプ2018年4号

 

 

しかし、家族3人で暮らしたい恵理奈は父親との別れを惜しみ、圭太はギュッと抱き締めた。

 

ありふれた別れの言葉をかけながら、もしこの別れが最期の別れになるかと思うと怖くなる。いつもそういうことを考えるせいで別れの挨拶に苦手意識を持っていた。

 

車に乗った恵理奈は、窓に顔を押し付けて泣きじゃくっていた。

 

 

 

守屋と純は二人で先に鈴木に話しかけ、人に見られないよう物置小屋の中に促した。

 

守屋は穏やかに、鈴木睦雄という仮釈放中の元受刑者が消息を絶っていると告げるが、鈴木は偶然などと嘯いて切り抜けようとする。

逆に純が猟銃を持ち歩いていることを咎めようとするが、守屋は自分が許可を出したと言い、話を逸らさせないようにした。

 

その時圭太も小屋に入ってきて、人の庭先で何をやっていたのか問い詰める。

それに鈴木は今後の身の振り方を考えていただけだと答えてから、大昔の犯罪者と同姓同名なだけでとんだ災難だと口を滑らせたので、守屋は誰も大昔の犯罪者などと言っていないのを指摘した。

 

その直後、痺れを切らしたのか、純は銃口を鈴木に向けた

著者名:筒井哲也 引用元:グランドジャンプ2018年4号

 

 

守屋はそれを止めず、この場で人違いかどうか調べる方法が一つだけあるという。

 

最近の刑務所は、服役中に受刑者の免許の期限が切れた場合、所内で再発行できる制度がある。出所時に免許が必要で3年以上の受刑者はほぼ利用する制度だという。

その際、再発行された免許証の住所欄は服役していた刑務所の住所が記載されることになっていた

著者名:筒井哲也 引用元:グランドジャンプ2018年4号

 

すると鈴木は急に大粒の涙を零し始めた。

 

しかし、顔を手で覆って悲しんでいるフリをしながら、指の間から守屋の腰にある拳銃の位置を確かめたのを圭太は見逃さなかった。

 

それでも、大人しくポケットから免許証を出そうとする鈴木。

圭太はそれも、昨日免許証が入っていたポケットと違うことに気づき、躊躇せずタックルして動きを封じようとした。

それと同時に、鈴木はポケットからナイフを取り出した。

著者名:筒井哲也 引用元:グランドジャンプ2018年4号

 

 

ナイフを振り下ろそうとする手を純が銃把で跳ね飛ばし、圭太は押し倒して鈴木の首をがっちり絞めた

 

血走った目で激しい呼吸を繰り返しながら、鈴木は圭太の腕に噛みつく。

腰を抜かしていた守屋に早く手錠をするよう言うが、すっかり気圧されてしまっていた新任警官は腰から手錠を外すのにもたついていた

著者名:筒井哲也 引用元:グランドジャンプ2018年4号

 

その間、圭太は反撃されないよう力を緩める事ができず、純はナイフに伸ばそうとする手を銃で叩きつける。

 

そして、ようやく手錠を腰から外した守屋が二人に声をかけた時には、既に手遅れだった。

 

手加減できなかった圭太は、鈴木を絞め殺してしまっていた

著者名:筒井哲也 引用元:グランドジャンプ2018年4号

 

 

感想

ノイズ3話でした。

緊迫感が増してきて、面白さもちゃんと維持されていました。この先の流れが悲惨になっていくのか、鈴木はただの通過点に過ぎないのかで、大分内容が変わってくると思うので、そこが楽しみです。

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