気を失い、目を覚ますと自分の部屋に戻っていた。
翌日、すぐに飯田課長に昨日の顛末を報告すると怒鳴られたが、霊的なものにそれなりの耐性がある彼はしっかり軽率さを叱った後、対策を立てるために資料室に優子を連れて行った。
そこにいたのは、彼が信頼する情報収集のプロフェッショナルの一ノ瀬だった。
しかし、彼ほど優子を心配せず自業自得だと突き放そうとする。
著者名:うめ丸 引用元:HENTAI1巻
それは、飯田が一ノ瀬の妹や弟と深い繋がりがある間柄で、危険なことはして欲しくなかったからだ。
とは言え、あの部屋の情報は既にまとめてあった。
マンションが建てられた当時から調べていた人間は5年前に死んだと見られ、そこまでの死者数だけでも200人を超えていた。
しかも呪いの部屋の近くに住んでいた者も死んでおり、距離が近いほど数も多かった。
ただし、呪いの部屋がある二階と下層の一階からしか死者は出ておらず、三階からの犠牲者はゼロだった。
著者名:うめ丸 引用元:HENTAI1巻
それが何を意味するのかまだ分からないが、飯田と共に声の正体を探りに行くことにした。
途中で安藤を拾い、車中で前任者の菊池が呪いの部屋の担当になってから別人のように様変わりしていった話を聞いた。
菊池が明らかにおかしくなったのは、呪いの部屋から異臭がすると通報があり、担当として警察と共に調べに入ってからだった。
著者名:うめ丸 引用元:HENTAI1巻
部屋の中は口や鼻を覆っても意味のないほど嫌な臭いが充満していた。
空き家のはずのそこは誰かが住んでいた形跡があり、床は血で汚れていた。
吐き気を催した菊池がトイレに駆け込み、そこでほぼミイラ化した蛆虫蠢く男の死体を発見したのだった。
著者名:うめ丸 引用元:HENTAI1巻
そして部屋に踏み込んだ菊池や警察官含め全員、つんざくような何かの声を聞いたのだった。
その後菊池は精神病院に入院したが抜け出して行方不明になり、死ぬ直前で安藤と一瞬の再会を果たした。
マンションに着くと、二階の住人が引っ越し作業でトラックに荷物を積み込もうとしているところのようだった。
優子はそこの住人から話を聞こうと先走り、マンションの建物内に踏み込んだその時、地面から現れた何かに足を掴まれ、転ばされてしまう。
著者名:うめ丸 引用元:HENTAI1巻
湧き上がるように出て来たそれは、少女の霊だった。
首を真後ろに180度回し、見るもおぞましき姿で地面を這って安藤の眼前まで近づいた。
著者名:うめ丸 引用元:HENTAI1巻
そして「そこにもみい~つけたあ~ きょ・・・うたあ~くさあ~ん」と、嬉しそうに喋ったのだった。
果たして、この少女の霊は何者で、全ての元凶なのだろうか?
感想
HENTAI1巻でした。
面白度☆7 スプラッター度☆7
1話目は割りとエロティックな展開も多そうなホラーかと思いましたが、普通にガチなオカルト系スプラッターホラーでした。
呪怨が状況的に一番ぴったりくる感じで、着信アリのように不可避な死に様も当てはまるかと思います。
ここではまだ序章程度しか書いていないので、1巻分でけっこう話は進みます。
お漏らし、溢れ出る犠牲者、憑依・・・好きな人はとことん好きになれるでしょう。