ホームルーム3巻
ネタバレ感想
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正体の分からない何者かに嫌がらせを受けていた幸子は、犯人がいつも助けてくれるラブリン先生だと気づかないまま、慕う心を強くしていく。
それをこじらせ過ぎて、構って欲しいがために自ら嫌がらせを捏造までしてしまう。
逆に幸子が変質しているのに気づかないラブリンは、養護教諭の椎名と寝て脅しのネタを手に入れつつ、学校中に監視カメラを仕掛けていた。
ホームルーム3巻
息子がゲスでクズだなんて信じられるわけがなかったヤンママは、いつまでもママと呼んでくれる息子と一緒に学校に乗り込んだ。
見た目がやたら目立つヤン沢が母親と一緒に登校してきたことはすぐに生徒たちの間で噂になる中、当然、担任のラブリンも応接室に同席していた。
母親の用件は、息子の盗聴されたゲスボイスが嘘に違いなく、いじめでハメられているに違いないというクレームだった。
ラブリンにとってヤン沢がどうなろうと関係なく、仕掛けまくったカメラに幸子をいじめる何者かが映るのを心待ちにしていた。
しかし、怒り任せにヤン沢を引っ叩いたことを責められると、うまい言い逃れが思いつかなかった。
その頃、双子を引き連れて闊歩する一人の女生徒がいた。
モーゼを避けるように道を空けていく生徒たちは彼女を鉄の女と陰で呼び、忌避していた。
鉄の女こと生徒会長の白鳥奈々は、応接室のドアをノックして堂々と大人ばかりの場に突撃し、生徒会権限で話し合いに加わった。
もちろんヤンママは関係ない生徒が顔を突っ込んでくるのに苛立ち、ギャーギャー喚き出す。
なのに教師陣は誰も保護者に味方せず、白鳥を咎めるでもなく静観を決め込む。
ヤン沢もまた、白鳥に一切反応せず、無視に努めていた。
なぜならヤン沢にとって白鳥は、頭の上がらない天敵だったからだ。
ママと同じように真ちゃん呼ばわりされたヤン沢は戦慄し、分が悪いと悟り、ママを促して撤退を決めた。
いきなり帰ると言い出した愛息子に戸惑うヤンママ。
幼い頃に上下関係がはっきりしていた白鳥とヤン沢。
白鳥は鉄の女の名に恥じぬほど、学園の秩序を守ることに命を燃やしていた。
一組の親子と因縁浅からぬも仲良くはない幼馴染みの女が邂逅していた頃、幸子はトイレの個室でバケツを持ち上げ、ニヤリと微笑みながら水を浴びていた。
透けるセーラー服。
水浸しの床。
びしょ濡れで個室からゆらりと出てきた幸子を見た女子たちは、また被害に遭った彼女に言葉を無くした。
ラブリンを人生の蛍、灯台、かけがえのないものとした幸子はすぐに生徒たちの向こうから温かい光が近づいてくるのが分かった。
生徒をかき分けやって来たラブリンはまず幸子の惨状を目の当たりにして驚き、状況を理解しつつ、トイレにも仕込んでいたカメラでもう一人の犯人を暴き出せると思った。
そして、然るべき罰を与えてやるとも思った直後、また白鳥が強引に割り込んでくるや、被害者にしか見えない幸子を心配した。
幸子はラブリンに助けて欲しかったがここで駄々も捏ねられず、用意された台車に乗って運ばれてゆくのだった。
双子の一人に幸子運搬を任せた白鳥は殺人現場に駆けつけた探偵よろしく、この場の全員に動かないよう指示を出した。
桜井幸子に対する度が過ぎた嫌がらせ行為を調査した白鳥は、あるものを発見していた。
それは、さっきまで幸子が入っていた個室の天井に仕掛けられていた隠しカメラだった。
更にもう一つ取り出したのは、カメラの発信機から出る電波を感知できるポータブル機器。
盗撮犯とバケツ犯人が同一人物で、この騒ぎも近くで見ているはずだと考えた白鳥は、電波の出所を探して歩を進めていく。
そして感知器が反応したのは、ラブリンが胸に差したカメラ付ペンだった。
爽やか教師から、盗撮変態教師に堕ちるかと思われたが、まだペンが電波の出所だと判明していない今、ラブリンは起死回生の言い訳で、ポケットに入れたままのブルートゥース用のイヤホンを見せて、苦笑いでごまかした。
いつも英会話を聞き流している設定がここで役に立ち、生徒たちはラブリンを本気で疑いはしなかった。
そして保健室で着替え終わった幸子は、椎名から隠しカメラが仕掛けられていたことを教えられ、自分で水を浴びたことがバレると思って本気で焦り始めた。
一先ず危機を脱したラブリンだったが、カメラの録画を調べられたら自分が仕掛けている様子が映っているので、焦っていた。
しかも事件前に回収されたのなら、肝心の犯人が映っていないことになる。
だから何としてもカメラを奪還するため、非常ベルを押そうとした。
雁字搦めの厳しい躾を施されてきた白鳥は、教育の結果、鉄の女になった。
ただ本音では両親に反発することもなく、自分を正しく導いてくれる教えに感謝の念が絶えなかった。
そんなある日の子供の頃、いきなりスカート捲りをしてきたバカみたいに笑う男子に遭遇した時から、平和に暮らすには周りにも秩序を保たせなければならないと理解した。
だから男は獣という教えを信じ、幼いヤン沢にビンタを食らわしたのだった。
その頃からバカでエロガキだったヤン沢は即座に逆恨みして殴り返そうとしたが、「親に言いつける」というワードの前に何もできなくなり、以来、ヤン沢は白鳥の前では牙を抜かれた獣になった。
鉄の女と呼ばれていることを知りながら、それさえも自分の正義に従ってきた結果だとして誇りにしていた。
そして、カメラの録画映像を確かめようとしたその時、非常ベルが鳴り響いた。
鉄の女白鳥は廊下の真ん中で白昼堂々いちゃつくカップルを忌々しくなぎ倒し、非常ベルの出所に突き進んだ。
廊下にあった火災報知器がおそらく悪戯で作動させられただけのようだったが、白鳥はどうも違和感のようなものを感じ取ったのか、ボタンの辺りをジッと見つめた。
混乱はすぐに治まり、生徒会室に戻った白鳥はカメラがなくなっていることに気づいて驚いたが、盗まれるのは想定内で、パソコンにコピーしておいたデータを再生しようとマウスに手をかけた。
幸子をイジメから救うという正義の信念が取らせた機転はしかし、イジメを捏造した幸子本人が破壊しようと背後で台車を振り上げた。
そして犯人が分からぬまま、付き人のような立場の双子が第一発見者になり、白鳥は救急車に乗せられて学校を後にした。
殺人未遂を犯しておいて何食わぬ顔で日常の学校生活に戻った幸子は乾くのを待たずに制服に着替え、胸元が透けていることをそれとなくマルに指摘されるが、爽やかな笑顔で答えになっていない答えを返した。
マルはおろか、教室中の誰もが理解できなかった。
そして両親からのありがたい教えが無意識下でも聴こえてきた白鳥は病院のベッドで目を覚まし、頭の鈍痛に呻いた直後、ラブリンがベッドに頭を預けて寝入っていることに気づいた。
ラブリンが目を覚ますと、重傷を負わされた直後でも白鳥はいつもの鉄の女らしく、心配する暇があるのなら背後から襲われ顔を確認できなかった犯人を探して欲しいと、スラスラ無表情にお願いのような指示を出す。
しかしラブリンは、白鳥が犯人の顔を知らないと分かると、予定通りに生徒を想う熱い教師そのままにギュッと抱きしめ、無事を喜び、慌てふためく彼女に「可愛いな」と耳元で囁いた。
最後に傷が痛まないようそっと頭に手を置き、颯爽と病室から出ていった。
鉄の女と呼ばれた白鳥だからこそ、「可愛い」の一言はとてつもない衝撃になり舞い上がらせ、体中を覆っていた鉄の鎧が砕け散った。
彼女は女として新しい喜びを知り、恋をしてしまったのだった。
そしてラブリンはその夜、狡猾な犯人と抜かりない白鳥に思いを馳せながら、睡眠薬でも盛ったのか、まるで起きる気配のない幸子と69状態で、太ももを執拗に舐めて疲れを癒した。
白鳥は早々に退院し、頭に痛々しい包帯を巻きつけた状態で登校して再び鉄の女の威厳を知らしめるかと思われたが、ヤン沢グループとかち合っても全く注意せず、スルーした。
そこを見計らったようにラブリンが現れ、病室での一幕を補足するように殊更明るく声をかけ、大丈夫だという白鳥をまた鉄の女と呼んだ。
すると恋をした女子校生はその呼び名を否定し、頬を赤らめながら自分は生身だと訂正したのだ。
それでラブリンは、完全に落とせたことを察し、内心ほくそ笑みつつ役に立たないことを蔑んだ。
だが自分に惚れさせている分にはいつか利用価値が出てくるかも知れないと思い、何気ないボディタッチで念を押す。
すると初恋で心乱された白鳥、徐々に段階を踏んだ方がいいセオリーを飛び越え、ほぼ告白のように聞こえる言葉でラブリンを非難がましく呼び止めた。
ただラブリンも意中の相手がいるように臭わせ、一応誠意を示したように返した。
ほんの数十秒程度の、鉄の女と人気教師の恋を感じさせる意味深な会話。
振られたことを悟った白鳥は気丈に歩き出そうとするが、双子は鉄の鎧を脱ぎ捨てた生徒会長を見限り、恥を知れと諭した。
結局一番秩序に厳しかったのは、鉄の女の陰に隠れてそこまで目立たなかった双子だった。
ラブリンに特別に思っている人がいると聞いてしまった幸子はまた箍を外し、彼が軽トラに乗り込むのを見計らって荷台に忍び乗った。
ラブリンの家に向かう道中、マルに目撃されたことなど知る由もなく、彼の自宅まで気づかれずに辿り着いた。
しかし、勝手に住所を調べて来た椎名が現れ、意地でも同僚人気教師の嫁枠に入ろうと形振り構わず肉体的なアプローチを仕掛けていく。
幸子は背もたれ横のガラス窓越しに、忌々しいイチャつきを凝視していた。
ただ加工物に一切興味のないラブリンはストーカー行為だと言って椎名を退け、幸子の盗撮写真や私物がコレクションされたサイコ部屋に入るなり、それらをオカズにしごき始めた。
写真、妄想、身体の一部の毛や爪、使用済み各種物品。
フィニッシュは幸子のライブ映像を使おうとしたが、映し出されたのはなぜかマルで、止めることができずに最悪のフィニッシュを迎えてしまうのだった。
圧倒的虚無感に包まれてごろりと寝転がって天井を仰いだ直後、オカズにするはずだった幸子と目が合った…
著者名:千代 引用元:ホームルーム3巻
感想
ホームルーム3巻でした。
幸子の捏造いじめに勢いが出てきましたが、ついにTHE生徒会長が出てきてどこまで真実が明るみに出るのか楽しみです。
ラブリンは策を講じても後手に回ってきているので、そのうち幸子のサイコ化が上回りそうだと思ったら、圧倒的成長速度で行動力を発揮しましたね。