母親が以前の男の部屋にいることを突き止め、男が部屋から出て行くのを確認してから真琴は帰ろうとしたが、片桐は離れることさえも裏切りだと捲し立て騒ぎ出したので、彼も仕方なく部屋の前まで付き添わなければならなくなった。

著者名:向浦宏和 引用元:虐殺ハッピーエンド2巻

 

 

片桐は家に戻り通報してちゃんと警察に説明しようと説得するが、母親は薬物使用で逮捕されることを恐れ、禁断症状で錯乱し始めた。

そして、娘がレイプされたのを自分から誘って親の男を奪ったビッチだと罵り、娘が否定しようとする言葉も聞かずに暴力を振るい、ついに「お前が死ねば良かったのに」と言ってしまった。

 

日付が変わる時間が間近に迫り、焦った真琴が踏み込むと、片桐が母親に包丁を突き刺していて、真琴はすぐに止めに入った。

著者名:向浦宏和 引用元:虐殺ハッピーエンド2巻

 

 

このままループすれば、急変したと連絡が来たばかりの詩織が危ない。

そして刺されながらもさらに暴言を吐いた母親に真琴が止めを刺して明日への糧にしたのだった。

 

憎んで自分で殺そうとしたとはいえ、母親を殺された片桐は、しかしそれでより強く真琴への思いを強くして、何人もの男に弄ばれてきた身体で彼を繋ぎ止めようとした

著者名:向浦宏和 引用元:虐殺ハッピーエンド2巻

 

 

 

空が白み始めた頃、真琴は戦うために東京に行き、今日もまた人を殺すといった。

そして意味が分からず戸惑う片桐に、同じ日を繰り返すタイムリープをしていて、妹の手術の日に辿り着くために、人を一人殺して一日進む毎日を過ごしていることを打ち明けた。

 

あと23人

もう一日でも失敗する余裕はなかった。

 

あまりに荒唐無稽な話だったが片桐は一切疑わずに信じ、彼が虐殺した末に辿り着くハッピーエンドの手伝いをすると答えた。

著者名:向浦宏和 引用元:虐殺ハッピーエンド2巻

 

 

 

東京に着き、殺してもいいクズがいくらでもいそうな雑踏でターゲットを探し始めた二人。

しかし真琴は、あくまで殺しは片桐に関わらせようとはせず、その最後の優しさがまた彼女の好意と依存をより強くした。

 

去り際に彼に舌を入れるキスをして、ひとけのない公園で帰りを待っていると、援交目的の男が声をかけてきた。

その瞬間、この男をターゲットにして真琴に差し出そうと思いついた。

著者名:向浦宏和 引用元:虐殺ハッピーエンド2巻

 

 

男を公衆トイレに誘い、ノリノリなフリをして油断させ、すぐには死なない傷を負わせて拘束し、彼に電話をかけて呼び出した。

 

このまま無駄に死ぬのを待つか、殺すか

二択を迫られた彼は覚悟を決め、彼女がクズだと言う言葉を信じて明日への糧にした。

 

 

今日の分が終わると、真琴は明日の詩織の検査のために地元に戻った。

片桐は彼が本当に妹のためだけに帰るのか気にしながら、東京に残った。

 

 

真琴が病院に行くと、連日の事件が彼の犯行だと信じて疑わない刑事が接触してきて、妹の名前を出して揺さぶってきた。

それで彼は動揺を隠しきれなかった。

 

 

検査は20時過ぎまでかかり、早く準備をしてすぐに東京に戻らなければならなかった。

しかし、家では弥生が夕食の準備をして待っていた

それをすげなく断り、すぐに出ようとしたが、「今幸せに向かってる?」と訊かれ、ついに我慢していたものが崩壊して本音が零れ落ち始めた。

 

幸せになっている未来なんて想像さえできず、妹を助けるために日々を忙殺され、普通なら経験できるはずの高校生活さえまともに送れない。

もう死にたいとさえぶちまけると、弥生が抱きしめた

著者名:向浦宏和 引用元:虐殺ハッピーエンド2巻

 

それで箍が外れたように泣き出した真琴。

 

弥生の膝枕でいつしか眠りに落ち、後1時間足らずで日付が変わろうとしていた。

 

その様子を、玄関の戸を少し開けた片桐が見つめていた

 

 

 感想

虐殺ハッピーエンド2巻でした。
面白度☆8 メンヘラ度☆9

片桐がここまで深く関わってくるとは思いませんでしたね。確かに母親のクソビッチ属性をそれなりに受け継いでいるようなので、これからかき回してくれそうで楽しみですし、明日への糧にされそうでもあり怖いです。

弥生VS片桐を期待します。