ギガント17話18話19話
ネタバレ感想
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ずっとオカズにしていたパピコと付き合い始めた零。
本名のちほと呼ぶようになり、普通にラブラブな交際を始めたのだが、母親に嘘と交際がバレてしまう。
それでも相手がAV女優とは言わず、家族でお出かけしていた時、あのサイトで実現した破壊神が東京の街に現れたのだった。
17話
零たち家族は命からがら地下鉄に飛び込み、外の地獄絵図から抜け出してようやく息を落ち着かせることができた。
構内には先に逃げて来たと思われる緊張した面持ちの4人家族がいた。
著者名:奥浩哉 引用元:ビッグコミックスペリオール2018年17号
先に話しかけてきたのは向こうの家族の母親だった。
とにかく何でもいいから安心したいのか、ここは安全ですよね?と訊いてくるので、零パパはここなら何も降ってこないから大丈夫だろうと叫んで返事をした。
著者名:奥浩哉 引用元:ビッグコミックスペリオール2018年17号
その間も地上からは、地震のように大きな衝撃音が続いていた。
その時、零パパは電話がかかってきているのに気づき、取り合えず出た。
すると零ママも電話に気づき、同じように出る。
そこで零も、ちほから電話がかかってきているのに気づいた。
やっと繋がったことにちほは安堵と焦りから必要以上に大きな声を出し、まず彼が置かれている状況を確認する。
しかし彼は、命からがら地下鉄に逃げ込んだだけで、分かることといえばまだ生きているという程度だった。
著者名:奥浩哉 引用元:ビッグコミックスペリオール2018年17号
ちほは外の様子も気になって訊ね、彼はとにかく瓦礫が降り注いでいるのだと応えた。
それに、この地下鉄も完全に安全だとは、あの光景を見た後では思えていなかった。
その時、地下鉄全体も震えるほど大きな衝撃が地上で起こった。
3人は耳から電話を離し、崩れやしないかと辺りの壁を見回した。
著者名:奥浩哉 引用元:ビッグコミックスペリオール2018年17号
先に来ていた4人家族の父親はここも崩落する可能性が高いと考え、パニックに陥りかけていた。
子供の悲鳴に背中を押されるように、逆に背中を押しながらもっと奥まで避難し始めた。
直後、彼らがいた真上の天井が崩落し、コンクリートの塊が降り注いだのだった。
著者名:奥浩哉 引用元:ビッグコミックスペリオール2018年17号
悲鳴と衝撃音はちほにも届いていた。
何度も彼の名を呼び、何が起きたのか、生きていて欲しいという願いを込めて彼の返答を待った。
中継局が破壊されたのか、彼の携帯自体が壊れたのか、途切れ途切れに聞こえてくる彼の言葉は、最早死を覚悟して彼女にさよならを伝えるものだった。
著者名:奥浩哉 引用元:ビッグコミックスペリオール2018年17号
そして全てを聞き終える前に、完全に切れてしまった。
彼の声も向こうの音も聞こえなくなり、部屋はテレビの音だけになった。
それと共にちほは寒気を感じ、冷や汗が止まらず、動悸が激しくなっていった。
耳元で心臓が動いている気がするほど音が大きく感じ、テレビの音が耳に入らなくなっていく。
吐き気も感じ、壁に手をついて口を覆う。
著者名:奥浩哉 引用元:ビッグコミックスペリオール2018年17号
一向に激しい動悸は治まらず、今度ははっきり戦闘機が撃墜されたと耳に入った。
壁に両手をついてへたり込み、悲しくてどうしようもなかった記憶が呼び起こされていく。
それは、父が高い所から落ちた、という衝撃的な連絡を受けたことだった。
著者名:奥浩哉 引用元:ビッグコミックスペリオール2018年17号
大切な人を失う悲しみは、もう味わいたくなかった。
徐々に激しい動悸が治まってくると、今度は我がままな子供のように「いやや」と繰り返し始める。
著者名:奥浩哉 引用元:ビッグコミックスペリオール2018年17号
いややいややだけを繰り返しながら立ち上がり、靴も履かずに外に出て、壁に手をつきながらよろよろとマンションの外まで出た。
そして躊躇いなくあの装置を回して巨大化した。
服は千切れ飛び、あっという間に全裸になった。
著者名:奥浩哉 引用元:ビッグコミックスペリオール2018年17号
道にいた近所の住人らしい数人が全裸の巨人女を目撃していたが、自分が何を見ているのか理解できていないようで反応さえできずにいた。
パピコは彼を助けるため、全速力で走り始めた。
著者名:奥浩哉 引用元:ビッグコミックスペリオール2018年17号