分裂

明後日には救助が来る予定になったが、宮田はこのメンバーといることに嫌気がさして、一人で下山する事にした。

すると、林もついて行くといい、長谷川も手を挙げた。

 

藤柴も空気の悪さに耐えかねてついていこうとしたが、黒い協定を結んだ飯塚に囁かれ、諦めざるを得なかった。

 

 

結局、宮田、林、長谷川、岡島の4人が下山を決めた

著者名:粂田晃宏 引用元:モンキーピーク3巻

 

 

八木満は宮田にその装備だとこの先危ないですよと忠告し、遺体からアウターと靴を借りた方がいいとアドバイスした。

 

しかし、山の厳しさを知らない宮田はとてもそんなことはできないと拒否した。

 

 

中岳山頂から左に折れて下山コースに入った頃から、宮田は後悔し始めた。

 

全くクッション性がなく、ツルツルで踏ん張りもきかない革靴で足の指を酷使し続けたせいで、親指と人差し指の爪が内出血を起こし完全に捲れあがっていた

 

とてつもない痛みだったが、先に進むことは止めなかった。

著者名:粂田晃宏 引用元:モンキーピーク3巻

 

 

 

宮田たちが下りルートを終えたころ、早乙女と田中は中岳山頂に到着していた。

 

そこで革靴の足跡を見つけ、宮田が下山していることが分かった。

 

だが、その跡の上に血痕が落ちていて、宮田に気付かれないように点々と続いているのも分かった。

あの崖下に突き落とした猿のものだと思った早乙女は、小屋に知らせるのを田中に託し、宮田の後を追った。

著者名:粂田晃宏 引用元:モンキーピーク3巻

 

 

 

宮田は防寒機能のないパーカーと足の怪我で、誰よりも疲労していた。

 

そのせいで、励まして空気を和ませようとしてくれる声にさえ苛立ちを募らせ、それで自己嫌悪に陥ってしまう悪循環を繰り返していた。

 

 

やがて二ヶ所目の鎖場に差し掛かる前、長谷川が気を利かせて彼のリュックも持った。

 

身軽になって少しでも楽に鎖場を抜けられると思ったが、直接背中に吹きかかる風の冷たさで、逆に身体が冷えて手足に力が入らなくなってきた

 

林と岡島はしんがりを務めてくれている長谷川に、リュックを返してくれるよう声をかけるが、振り返っても彼の姿はなかった。

 

代わりにが姿を見せ、長谷川を呼んでも返事はなかった。

 

 

長谷川も殺されと思い、疲労と寒さで朦朧としていた宮田は諦めようとした。

 

しかし、早乙女にやられた場所から血を流している猿を見た林に諦めちゃだめだと励まされ、彼はもう一度気力を取り戻していく。

著者名:粂田晃宏 引用元:モンキーピーク3巻

 

 

 

しかし、体力が回復したわけでもなく、ゆっくりとしたペースでしか進めない。

 

じわじわ近づいてくる猿の恐怖に耐えられなくなった最後尾の岡島は、鎖に体重をかけて揺らし、猿を落とそうとした。

 

しかし、その命知らずな行為で杭が抜けてしまい、岡島は一人宙吊り状態になる。

著者名:粂田晃宏 引用元:モンキーピーク3巻

 

 

 

足場で持ちこたえた猿は容赦なく岡島に岩石を投げつけていく。

 

その時、早乙女が彼らに追いついてきた。

 

 

感想

モンキーピーク3巻でした。
面白度☆8 兄妹度☆8

手に汗握る展開が続いて一気に読めました。

藤柴は兄妹ではないと疑ってましたが、小屋に着く前から兄さんと呼んでいたので、兄妹なのは間違いないんでしょう。

でも、血の繋がりあるかとか健全な関係なのかは怪しいところです。

さて、早乙女が感じた猿の感触とはなにか。

背中に手を回したときなので、ファスナーでも触ったのか・・・

そして怪し過ぎる長谷川。宮田について行ったのもリュックを持ったのも、全て計算としか思えません。