金魚妻3ネタバレ感想
金魚妻のネタバレと感想とあらすじと画像、漫画を無料で読める方法を紹介。
金魚妻シリーズの表題作である金魚妻最新作。
不貞を働いた妻に冷たく当たり始めた夫から逃げ、金魚屋に逃げ込んださくら。
店主の優しさに惹かれ、男女の関係になるのに時間はかからなかった。
金魚妻3
金魚屋の店員姿がすっかり板についていたさくら。
その日に応対したお客さんはピンポンパールを購入してくれ、飼い方も知っていると言ったが、既に飼っているコメットと同じ水槽に入れるつもりだという。
それを聞いたさくらは、一瞬動きを止めた。
著者名:黒澤R 引用元:グランドジャンプ2018年4号
なぜなら、金魚はそもそも違う種類での混泳が難しかったからだ。
コメットは活発で、ピンポンパールは穏やか。
性格や泳ぎ方が似ている種類同士ならさほど問題はなかったが、明らかに違うもの同士だと、人間と変わらず片方がいじめられてしまう。
さくらが店主に助けてもらえたように、そのお客さんも注意していざという時に助けてくれればいいと願い、どうなるかはまだ泳がせて見ないと分からないという、店主が実験的に観察している何種類もの金魚が泳いでいる水槽を眺めた。
著者名:黒澤R 引用元:グランドジャンプ2018年4号
さくらは前職の経験を活かし、きれいな店のホームページを作ったおかげで、かなり売り上げに貢献していた。
店主はそれをちゃんと給料に還元し、仕事でもプライベートでも自分のところに来てくれたお礼を伝える。
そして店を閉めた後、さくらはかなり年の差がある彼に抱かれて愛を感じた。
著者名:黒澤R 引用元:グランドジャンプ2018年4号
二人は再婚を考えていて、さくらは既に両親にも伝えてあり、同じ年の差婚の親は問題なかったが、妹を溺愛している兄がどんな反応をするのか、何とも言えないところだった。
その時、閉めたはずのシャッターが開く音が響き渡った。
さくらはハッと警戒するが、店主は落ち着いた様子で鍵を渡している娘が着たんだろうと答えた。
その通り、女子高生の可愛い娘が水槽を覗いていた。
著者名:黒澤R 引用元:グランドジャンプ2018年4号
娘の名前は蘭だった。
蘭はマイペースに話し出し、婚活がうまくいっていない母に父の様子を見てくるよう頼まれたことと、バイトしているペットショップでアクアリウムコーナーを作る事になったが、店の誰も知識がないので父にアドバイザーになってくれないか頼んできた。
それに店主は、すぐにOKを出した。
用件を伝え終えるとすぐ、蘭は嵐のように去っていった。
後日、さくらは一人で店番をしながら、店主が蘭鋳のことになると饒舌になり、蘭鋳への愛を語っていたのを思い出した。
娘の名前は蘭。
そこに繋がりがあると思うのは当然だった。
著者名:黒澤R 引用元:グランドジャンプ2018年4号
さくらは自分で手のかからない子供だったと理解していたが、兄が両親に構ってもらえているのを見ると、嫉妬しないわけではなかった。
だから愛情に飢え、プロポーズに舞い上がり、失敗し、今度は店主の包容力に幸せを感じていた。
ふっと溜息をついた時、いつの間にか店の中にいた蘭に声をかけられた。
ちょうど店主はペットショップに説明しに行っている日だった。
金魚屋の娘の蘭はトリマーになるのが夢で、いつかこのビルを譲ってもらって自分の店を開きたいのだという。だから両親がヨリを戻す協力をして欲しいとさくらに頼んできた。
著者名:黒澤R 引用元:グランドジャンプ2018年4号
そう言われていいよと言えるわけもなく、話を逸らそうと両親が離婚した理由を訊いてみた。
それはシンプルにお金だった。
周りへの見栄、自分の欲求を満たすのに夫の所得では満足できなかった妻が、さらに収入が減る金魚屋を夫が継いだことがきっかけで妻は離婚する前から金持ちの男に走ったが、それは再婚前に破談になったらしい。
そして婚活がうまくいかず、手頃な前の男の元に戻ろうとしている。
さくらは、どうして母親の方について行ったのか蘭に訊ねた。
すると清々しいほどに、身勝手な母の邪魔をするためだと言い切った。
そう答えた清々しさのまま、さくらに父と別れて欲しいと頼んだ。
著者名:黒澤R 引用元:グランドジャンプ2018年4号