
異常者の愛6巻最終巻
ネタバレ感想
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先生と再会し、ミドウの情報を得るためのスパイとして仲間に引き入れたカズミ。
しかし、先生の裏切りは感づかれ、またしてもミドウの犬に成り下がってしまうのだった。
異常者の愛6巻
ミドウに切り刻まれた先生はあっさり全てを白状し、全身に包帯を巻かれ首輪も付けられてまた犬になった。
カズミが何を計画しているのか聞き出したミドウは、逆にハメる作戦を練った。
先生からの情報を信じているカズミが予定している襲撃日より早く彼の家で待ち伏せ、無警戒のところを襲ってまた同棲時代していた頃のように愛する人を飼うつもりだった。
先生はまた罪悪感を感じるが、ミドウは結局裏切ってばかりの先生を人として否定し、心を折った。
カズミを出し抜くための襲撃日当日、ミドウは日課のトレーニングをこなし、きれいに割れた腹筋を見て今更ながらに彼の好みに合わない体ならどうしようかと、相変わらず自分勝手な不安を見せた。
汗をかいたミドウがシャワーを一浴びしてから、カズミの部屋に赴いた。
イツキの部屋に仕掛けた盗聴器で不在だと分かっていたミドウはピッキングで鍵を開けて、また自分のせいで元生徒たちが酷い目に遭うと思った先生が罪悪感で壊れそうになるのを頬を打って正気を取り戻させてから侵入した。
精神的に参っている先生をしゃっきりさせるため、四谷家とイツキの部屋にはダミーも含めていくつかの盗聴器を仕掛けていたことをミドウは暴露した。
だから先生が裏切ったとしても、カズミたちの情報は十分に手に入れられていたという。
ミドウは初めてカズミの新しい部屋に入って彼の匂いにトキメキ、テンションを上げてからバスルームに潜んで彼の帰りを待った。
やがて夜になり、カズミが帰って来てドアを開ける音が聞こえ、足音が近づいてきた。
ミドウは背後を取れるタイミングで飛び出し、笑顔のカッターで先制攻撃を仕掛けようとした。
しかし、バットを振り被って待ち構えていたカズミに、逆に腕を強打されてしまう。
先生も驚いている様子から、裏切りではないと分かった。
直後、アドレナリンが切れてとてつもない痛みに襲われ、肩が折れたことを悟った。
ミドウは泣き叫びながら二撃目を躱すものの、カズミに声が届いていないのに気づき、玄関に逃げるかベランダに逃げるか考え、仲間の待ち伏せを想定して部屋の中に駆け込んだ。
しかし、ベランダに辿り着く前に足首をぶっ叩かれる。
それでも窓を開けて出ようとしたが、有刺鉄線で囲われているのが視界に飛び込んだ。
涙を流し、異常な愛を訴えるミドウ。
しかし、殺して全てを終わらせるつもりだったカズミは、自分も犯罪者になる覚悟ができていた。
カズミは脳天をかち割ろうとバットを振り上げた。
だが振り下ろすギリギリで、イツキが止めた。
それでも頭に血が上っていたカズミは振り解き、ここで止めを刺そうとした。
するとミドウが何事か呟き、先生が間に入って代わりにバットを食らって庇った。
ミドウが四谷家に盗聴器以外を仕掛けたとぼそっと呟いたのを聞き逃さなかった先生は、万が一、放火の仕掛けでもしていたら歩けない四谷が危険だという。
何かを仕掛けた確証もそれが放火の根拠もないが、もう四谷が傷つけられるのは避けたいと言うと、シホも万が一を考えるべきだと賛成した。
だから、拷問でもして吐かせればいいとカズミを煽った。
聞き入れたカズミはカッターを拾おうとするミドウの手を叩いた。
決着を付ける場所に、カズミは全てが始まった母校の教室を選んだ。
小さな机に括りつけ、四谷の家に何を仕掛けたのか吐かせようとすると、ミドウは性懲りもなく無抵抗な女子を殴る罪悪感に火を点けようとするが、もう小賢しい作戦はカズミには通用しなかった。
容赦なくバットを叩きつけられて観念したミドウは話すと言いつつ、のらりくらりと関係ない話を「でも」から繋げようとする。
するとカズミはまた容赦なく、「でも」と発するたびまず足の甲に叩きつけ、頭にも振り下ろす。
痛みと悲しみで泣き叫ぶミドウもまた、しつこく「でも」を止めようとしない。
イツキが止めに入るとミドウはここぞとばかりに舌を回し、なぜ先生が裏切ったのにカズミたちが襲撃を待ち伏せできたのか知りたくない?と、先生の動揺を誘い始めた。
イツキが荒ぶるカズミを止めているうちに、自分の情報は先生を通して流れていたのだと暴露した。
お仕置きした後に襲撃の裏をかけたのなら会話を盗聴するしかなく、確実に聴くなら服ではなく先生のスマホに盗聴アプリを密かにインストールしているはずだと指摘した。
先生はフォルダを確認して確かに見覚えのないアプリが入っているのを見つけ、いつ勝手にインストールされたのかも見当がついてしまった。
先生を動揺させて窮地を脱しようとするミドウの作戦は、簡単に遂行された。
仲間割れを狙ったミドウの意図に誰もが気づいていて、カズミはまた執拗に殴って四谷家に何を仕掛けたのかに話を戻そうとする。
しかしミドウは諦めず、先生を端から信用していなかった点を突っつき続ける。
それはつまり、先生が酷い目に合わされるのを予想していたのと一緒だという。
その煽りに黙っていられなくなったのはイツキだった。
先生がまた裏切るのを前提で盗聴アプリを仕込もうと言い出したカズミの作戦に、ミドウの恐ろしさが肌に染みて知っているシホも反対せず、何も言えることのなかったイツキは黙って従った時の様子を打ち明けた。
ただ、そうしなければならなかったのは全てお前のせいだと、ミドウを睨みつけた。
何を言われようがミドウは怯まず、先生を揺さぶり続ける。
信頼されていないカズミたちか、犬でいる限り命の保障はする自分につくか、犬なら犬らしく拾ってもらった方につけばいいのだと、有無を言わさぬ血まみれの笑顔で選択を迫る。
シホが止めようとするが、大きな声で名前を呼ばれただけでお仕置きされた時の恐怖がぶり返してしまう。
選択を迫られた先生とシホは、身動きできないミドウからでも言い知れぬ恐怖を感じる。
二人が恐怖に震え、青ざめていく中、カズミは堪え切れないという風に笑いを零した。
そしてミドウの腹にバットの先をぶち込み、目論見を封じた。
更にバットを捨ててカッターを拾い、ついにミドウの太ももに突き刺して一生残る傷痕をつけた。
彼がしてくれることでもあまりの激痛に我慢できなかったミドウは、四谷家に仕掛けた罠を持ち出して止めてもらおうとするが、彼はそもそも罠を発動させる前に殺せばいいと考えていた。
さすがに殺されはしないと思っていたミドウは言葉をなくした。
興奮し切っているカズミにイツキの声は次第に届かなくなり、6年間、溜めに溜めた憎しみを解放させ、ここでミドウを殺さなければいけないという強迫観念に囚われていた。
殺意が消えないと察したミドウは命乞いを諦め、最期の願いにもう一度、カズミとしたいと答えた。
愛する人に好き勝手蹂躙されていることを快感に、快楽に、愛情に置き換えていたミドウが殺される直前に願ったのは、彼に犯されることだった。
彼は一つも理解できないミドウへの薄気味悪さに憎しみが治まらず、また何度もバットを所構わず叩きつけていく。
怨み辛みを吐き出し、死ねと叫び、止めの一発を振り下ろそうとした。
その時、彼は背中に体当たりされて邪魔されてしまう。
彼にぶつかって自身も車椅子から転げ落ちたのは、イツキに連れて来られた四谷だった。
四谷を見て我に返ったカズミは、まるで初めて見たようにズタズタの血塗れになったミドウを見て唖然とした。
苦笑いの四谷を助けこして車椅子に座らせたところで、イツキは我に返ったカズミに声を届け、四谷には近くで待機してもらっていたことを話した。
お互いが支え合う関係を見せ付けられたミドウもふてぶてしさを取り戻し、二人の会話に割り込んだ。
ふてぶてしさついでに自分も起こして欲しいとカズミに頼むミドウ。
当然彼はいつまでも恋人ぶる狂人の願いなど断ろうとするが、四谷もミドウと話し合うためにそれを願うので、仕方なく起こした。
体勢を戻したミドウは、四谷をターゲットに変え、一度は恐怖と痛みに負けて気持ちに嘘を吐いた薄情な女だと貶め始め、それで自分の異常な愛を改めて正当化しようとする。
四谷は甘んじて指摘を認め、それでも今でも好きだから恐怖の記憶が残るここにも来れ、彼が過ちを犯そうとしたら守るために止めると言い返した。
ここまでのやり取りを電話を通して把握していた四谷は、今のミドウの目的を見抜いていた。
先生とシホを動揺させてまた裏切らせようとした時までは、逃げる目論見だったが、カズミが全く隙を見逃さないと理解すると、もう一つの目的にシフトチェンジした。
カズミが自分のものにならないなら、彼の中で忘れられない存在になることで心に刻みつけようと考えた。
だから、あえて挑発しまくって熱くさせ、自分を殺させようとした。
四谷は自分が同じ立場だとして考え、そう導き出した。
好きな相手を壊したいし壊されたい歪んだ愛情が出した答えだった。
図星を指されたミドウは激昂した。
誰よりも早く彼に出会った自分でも、小学生の時に出会ったフミカでもなく、急に現れた四谷に見抜かれたからこそ、分かったように自分を語られる苛立ちはとてつもなく、また涙を流し始めて暴言を吐き、彼の怒りに火を点けようとする。
しかし、どこまでも冷静だった四谷は彼の手を握り、理性を保たせる。
ミドウの悲しみは確かに本物で、それを利用し、何としても彼に自分を殺させようと言葉を連ねるが、彼は異常な論理を全て聞いた上で、復讐はこれで終わりだと答えた。
彼の目に穏やかな光が戻ったのを見たミドウは、刑務所に入れられても出所したらどこまでも追いかけると脅すが、それでも彼は逃げ続けるだけだと言い返し、初めから逃げ続けて異常な相手には一切関わるべきじゃなかったんだと、自分の選択ミスを顧みた。
彼の中で何の対象にもされなくなったと気づいたミドウは、自分を選ばせるための新たな目的を作り出した。
自分の愛こそが普通で、一度折れた気持ちこそこれから何度も折れるに違いない歪んだ異常者の愛だと突きつけた。
そして、ベルトループに隠していたカッターの刃で拘束を解き、四谷に襲い掛かった。
それから、10年の月日が流れ・・・
感想
異常者の愛6巻にて完結です。
面白度☆8 相容れぬ度☆10
尋常じゃないレベルで依存されたい、束縛されたいタイプなら、ミドウの愛も受け入れられるかも知れませんね。
何かがきっかけで普通の恋愛感からずれたのではなく、生来のものなので、出会った人たちはただ人災に遭ったようなものでしたね。