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クズの本懐3巻ネタバレ感想

早苗に秘密を打ち明けた花火。

それは、自分に向けられる好意の重さに気付けたからだった。

そして、また麦に慰めてもらうしかなくなる。

 

11話

初めて触るから、加減も触り方も分からない。麦は自分のを触る時みたいに、強くしすぎないようにって言うけど、そんなことを恥ずかしげもなく言われても、どう返していいか分からないくて困る。

麦の手に誘導されて動かしているうちに、彼の手は離れて、花火だけで動かしていく。気持ちいいと訊くと、頷くだけの麦は、なんだか可愛い

 

早苗には自分から触れられなかったけど、麦だとなんだか安心できた。

 

麦の出したのが服にかかって、彼の服を借りた。事後のように落ち着き払った麦を見ていると、好きになれたらどんなに良かったか・・・そう考えると涙が止まらない。

 

深夜のファミレスで腹ごしらえをしていると、見知った顔が入ってくるのに気が付いた。

一人は恋敵。隣には知らない男がいた。

 

 

12話

大学生くらいの若い男。姉弟だと思いたかったけど、一線を越えている関係にしか見えなかった。それは、先生がぼそっと囁いた言葉からも明らかだった。

 

でも、他に男がいるのなら、お兄ちゃんが本命じゃないということだ。そうポジティブに思えたのは一晩だけだった。
相変わらず、校内では距離が近い二人の様子を見ていると、お兄ちゃんに忠告しても、恋を邪魔する嫌な奴にしかならない。

 

麦は麦で、昨日の男は家庭教師時代の教え子だったと思い出し、相談でもされてたんだろうといい方にしか考えていない。

 

あの様子を見て、なぜそんな風に思えるのか?でも、花火がお兄ちゃんを特別視しているのと同じで、麦もそうなのだ。そして、同じ目的と境遇で繋がっているだけで、男女の違いと好きな相手の違いがあるのを、改めて気付かされる。

お兄ちゃんが花火を女として見てないのは分かっていた。だから、どこかで皆川先生を諦める理由にしようとしていた。でも、今彼女に感じるのは嫌悪感だ。

花火がお兄ちゃんに向ける好意。麦が彼女に向ける好意。それを全て知った上で、あんな風に口止めして、弄んでいるんじゃないのか。

昨日と同じ服で普段しない煙草の香りを漂わせていたから、そう思えて仕方ない。

 

 

13話

皆川茜は自分のことが好きだ。そして、自分に向けられる好意も好きだし、異性が自分以外の異性に向けている好意には興味をかき立てられる。

最初は中学の頃に仲の良かった友達が好きだと言った男子に、思わせぶりな態度を取って、自分を意識させて告白させた。
友達は泣き腫らした目で大丈夫だと言った。それに芽生えた感情は罪悪感でも優越感でもなく、搾取される側にはなりたくないだった。

 

搾取される側よりする側。その快感が堪らなくもあった。

 

だから、多くの男子から視線を向けられる安楽岡花火が、鐘井先生に向けている視線に気付いた時、相手の男が気になったし彼女が傷つく顔も見たくなった。

確実に距離を縮めて、やっと告白されるところまで持ってきた。その場面を花火に目撃させる。大好きな人を横取りされた時の搾取された側の顔を見るのが、快感で仕方ない。

 

 

14話

鐘井鳴海は、強いこだわりも自分への思いもないつまらない人間だと自分で思っている。

幼い頃に亡くした母の記憶は年々薄れていくが、綺麗な長い髪だけは鮮明に覚えていた。夢だった教師になって初めての通勤の朝、桜が降り注ぐ道で母と同じような長い髪の女性を見た。

 

一目惚れだった。

 

相手は新任同士の同僚だった。男しかいない家庭の自分が、コンビニで昼食を済ませてばかりなのを見て、スッと手作り弁当のおかずを分けてくれた。それは母の好物だった春巻きで、とてもおいしかった。

時間が経つほど惹かれていった。決死の思いで気持ちを伝えた時は、目を見れなかったので、彼女がどんな表情をしていたか分からなかった。

 

 

花火はお兄ちゃんが告白しているのを目撃してしまい、後悔と悲しみに襲われた。何もしなかった自分。兄と妹のような関係が壊れるのを恐れた自分。何もしなければ、やがて自分の前からいなくなると分かっていたのに、何もできなかった自分が情けなくてしょうがない。

 

でも、悲しみは止められなかった。

 

麦に伝えて、お互いに傷ついて慰め合おうと思ったけど、まだ付き合ったか分からないし、麦に甘えるのは止めようと思った。

その時、早苗が声をかけてきた。

 

 

15話

尾けてきたの?と訊かれて、尾けてきけど悪い?と開き直る早苗。

興味のない人から向けられる好意ほど気持ち悪いものはない。かつてそう言って男をフッてきた花火は、早苗の好意が今までと同じには思えなかった。そして、相手にとってどれほどの意味を持つのか分からないまま彼女を抱きしめた

 

花火に拒絶されずに済んだ。自分が彼女を慰める役目になりたくて、またキスをする。その後で訊きたいけど答えは聞きたくない質問をした。
私のこと、可哀想だと思った?

 

入試の時に助けてくれた子と同じクラスになれて、しかも仲良くなれた。再会はただただ甘い時間を与えてくれて、初めての恋は世界を色鮮やかに変えていった。

 

でも、その恋は多くの苦しみを与えもしたのだ。

 

 

16話

結局花火は早苗の誘惑に抗えなかった。薄暗い部屋の中でベッドに寝そべり、早苗は覆い被さっていく。花火はとにかく相手がお兄ちゃんだと思い込もうとする。

 

でも、どうしたって感じる熱や匂いは、大好きな友達の女の子でしかない。

 

早苗は欲望が止め処なく溢れてきてしまう。下に伸ばした手で花火が感じているのを見て、嗜虐心がくすぐられる。嫌ならやめていい?と訊くと、首を横に振る花火。えっちゃんが触ると、なんだか気持ちいい。そんな言葉を聞かされて愛しさと粟屋に対する優越感に満たされていく。

 

それは好きな人に触れてるから。早苗と花火の好きは意味が違うけど、今だけは花火を気持ちよくさせたいし、自分で満たしたかった。

 

早苗に慰められて、もう普通の友達じゃなくなった。初めて自分に向けられた好意を利用した花火は、皆川と同じクズになった。

 

その日の帰り道で、偶然お兄ちゃんと出会ったけど、隣にはあのクズ女がいた。お兄ちゃんだけが焦って言い訳をしている横で、皆川先生は不適な笑みですましていた。その時になって、その女が全てを知った上で、お兄ちゃんも麦も、そして花火も利用しているのだと分かった。

 

翌日の学校で二人きりになった。麦のことを訊くと、「憧れの人と付き合えそうにないから手近な同級生で済ませてるのかな?」と吐き捨てた。

 

花火はまさかそこまで酷いことを聞かされるとは思わず、言葉を失う。何とか、好きでもない男から好かれてそんなに嬉しいですか?と訊くと、目の前の女教師は、さも嬉しそうに顔を上気させ、男から向けられる好意ほど気持ちいいものはないと言った。

 

 

感想

クズの本懐3巻でした。

やっと真性のクズが出てきましたし、花火も唯一の友情を利用してしまいました。

男だけ女の本性には疎いままで可哀想。

今は、お兄ちゃん先生を応援しておきます。

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