クロエルの動きに合わせて地面が揺れ、輝子の死体が浮いていく。

 

カエデはお別れも言えていない母に手を伸ばそうとするが叶わず、パッと掻き消えてしまった。

 

最後まで母親だと気づけなかったやるせなさを謝り、涙を流す。

 

ギリギリで飛び出した感傷も、地中から飛び出した拘束台に一瞬で強制的に止められてしまう。

 

用意された場所は、まるで人体実験を観賞して楽しむような手術部屋だった。

著者名:鬼八頭かかし 引用元:ヤングガンガン2018年22号

 

 

 

クロエルは語る。

 

知恵の実を食べたアダムとイブ。

人類は死を遠ざけるために医学を発展させたが、その陰には多くの人体実験を繰り返した事実がある。

 

そしてカエデに用意された地獄は、姫蘭みたいに万が一生き残れる希望がない、一方的な解剖地獄だった。

著者名:鬼八頭かかし 引用元:ヤングガンガン2018年22号

 

 

しかも、一思いに命を絶たれてから解剖されるわけではなく、生きたまま

 

早く死を懇願すること必至な地獄はもちろん、麻酔無しの生き地獄だった。

著者名:鬼八頭かかし 引用元:ヤングガンガン2018年22号

 

 

だが、シロエルを倒すような無理ゲーではなく、たった一言で助かる道が用意されていた。

 

 

人の心を見通せるおぞましき目を持っていたクロエルは、カエデが誰の本名に気づいているか分かっていた。

 

その者の名を呼んで殺せば、代わりに準決勝に進むことができる

著者名:鬼八頭かかし 引用元:ヤングガンガン2018年22号

 

 

もちろん普通なら、すぐに名前を言って地獄を回避するところだが、カエデは死を覚悟してユキを助けていたので、いくら生き地獄が待っていようとも簡単に決断することなどできなかった。

 

ユキも、名前を呼ばれるなら自分しかいないと理解していた。

著者名:鬼八頭かかし 引用元:ヤングガンガン2018年22号

 

 

 

切ってから縫い合わせることのない解剖手術が始まろうとしていた。

 

切れ味鋭そうな道具が用意され、人間への慈悲に溢れたシロエルが覗き込み、ついに言うか切り刻まれるかの解剖地獄がスタートした。

著者名:鬼八頭かかし 引用元:ヤングガンガン2018年22号

 

 

感想

たとえ灰になっても50話51話でした。

一回戦でもなかなかの残酷な関係性が明かされましたけど、今回の切なさは涙ものですね。

姫蘭が最後の最後に救いを感じて逝けたのは良かったと言えば良かったですけど、息子がすぐ無残な母の姿を見なければならないなんて、悪趣味が過ぎる。

カエデとユキは言わば従兄弟なので、浅からぬ思い出がありそうです。

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