それは新兵3人と、たくましさを増したフロックだった。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2018年10号

 

 

彼らの要求はエレンの解放であり、やるべきことをしたエレンが幽閉される謂れはなく、圧倒的な力で勝利を手繰り寄せた一番の功労者だというのが言い分だった。

 

地鳴らしがあるからこそ自分たちの生存が保てるのであり、例えエレンが世界の恨みを増幅させたとしても、地鳴らしがある限り、いくらでも対抗できる。

 

その地鳴らしの力に不安があると言うなら、余計にエレンを幽閉している場合ではない。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2018年10号

 

 

そう、フロックは論破しようとしてきた。

 

 

ハンジもフロックたちの意見を頭ごなしに否定せず、それも一つの正しい意見だと受け入れた。

 

調査兵団長として、ジークの作戦を受け入れたのは自分であり、危ない状況になった責任を取るべき立場なのも理解していた。

 

だからこそ、身勝手な行動をした4人には罰を受けさせなければならず、懲罰房送りにした。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2018年10号

 

 

彼らは素直に罰を受け入れた。

 

それも、壁の中の平和を思っているからだった。

 

 

連れて行かれる彼らを見たハンジは、自分も怒りに任せて拷問した際、必要悪の役回りがいつか回ってくると言われたことを思い出した。

まさに今、その役を演じている気分だったハンジはやり場の無いやるせなさをどこにもぶつけられず、次にやるべきことのために立ち上がった。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2018年10号

 

 

 

ミカサが連行したルイーゼという新兵は、ミカサに憧れていた。

 

この房がミカサが入ったところかを気にし、違うと言われれば残念がるが、ここに入れられる原因になった違反行為は後悔していないという。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2018年10号

 

 

規則を守ることが勝利に繋がらないなら、時には破らなければならない。

 

ミカサは冷静にこれ以上の違反行為をするなと咎めるが、ミカサが傲慢な権力者に刃を向けて助けてくれたから、ルイーゼはそういう考えを持てるようになったのだった

 

小さな人間が巨人を力で倒し、命を救ってくれたミカサの姿は、人の世の真理を教えてくれた。

 

あなたもエレンに救われたのだろうと訊かれると、ミカサはあの時からずっとつけたままのマフラーに自然と手がいき、寒さを防いでくれた温もりを思い出さずにはいられなかった。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2018年10号

 

 

ルイーゼはエレンを一番思っているミカサの情に訴えかけようとするが、今はもう盲目的にエレンについていけなくなっていたミカサは、口を閉じろと言い返した。

 

しかしルイーゼは怯まず、言いつけは守りながらも憧れの命の恩人に心臓を捧げるつもりだというように敬礼してみせた。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2018年10号

 

 

胸を叩く音に振り返ったミカサは、真っ直ぐな目に見つめられ、最悪の日の光景を思い出すと同時に激しい頭痛を感じ始めた。

 

 

 

両親を殺した人攫いの一人に、エレンが何度もナイフを突き立てている。

 

返り血を浴びたエレンの目つきは余りに恐ろしく、危険も顧みず助けに来てくれた少年の据わった目から視線が外せなかったあの時を。

著者名:諌山創 引用元:別冊少年マガジン2018年10号